2店舗目レストラン「ジャンムレック」をアフリカで開業した3つの理由

2017年10月9日にセネガルの首都ダカールにてレストラン「ジャンムレック」がプレオープンしました。
(参照URL:2店舗目のレストラン「ジャンムレック」プレオープンのお知らせ)

我々としては2017年4月28日にグランドオープンした日本食堂「和心」に次ぐ2店舗目のレストランになります。

今回はなぜこのタイミングで2店舗目「ジャンムレック」を開業したのかを書いていきたいと思います。

まず、ジャンムレックを開業した理由が大きく3つあります。

「利益を度外視してでも地元のセネガル人向けのレストランもやってみたかった」
「インターン生がアフリカで自由に店舗運営できる場を作りたかった」
「セネガル人の健康・平均寿命改善」

詳しく上記の3つを後述させていただきます。

プレオープン当日の様子

➀地元セネガル人向けレストラン業界への進出

セネガルに来る前から「せっかくセネガルでレストランをやるんだったら現地の人向けにも日本食を食べてもらいたい。」というのは常々思っていました。

しかし、いきなり彼らをターゲットにしてしまうと正直僕らの生活が成り立たないだろうということが簡単に予測できました。

僕としては本気でアフリカでのビジネスに取り組むのであれば、長期的な視点で考えないと絶対にダメだという事を感じていました。

日本の居酒屋的な店をセネガルに出店したいとはずっと考えていたので、和心の開業はセネガルに来てからもずっと夢見ていました。

なので最初に日本の居酒屋風レストランを出店してから、2店舗目でセネガル人向けのレストランを開業しようと思いました。

2017年4月に和心が無事に開業してから(正確に言うと開業する少し前から)は、本格的に2店舗目を考え始め、地元のセネガル人に日本食を提供する店の準備を始めました。

和心で何とか家賃などは払えるようになり「今なら2店舗目で違う形態の店が出来る。」ということもあり、和心がグランドオープンしてからすぐに2店舗目の物件探しを始めました。

その後物件を契約し内装工事をして2017年10月9日にジャンムレックがプレオープンしました。

和心とジャンムレックはターゲットや客単価が全く違います。

今現在、和心に来ていただいているお客様の大半は欧米人や日本人、韓国人やお金持ちのセネガル人など比較的富裕層の方達が来てくれています。

和心の客単価を考えても地元のセネガル人は中々気軽に来れる金額ではありません。

ただジャンムレックでは今すぐ利益が出るとは思ってなく「とりあえずは赤字を出さなければ問題ない。」と考えているので現地のセネガル人向けに安い値段で料理を提供することができます。

2017年現在、僕が初めてセネガルに来た2010年と比べると徐々にセネガル人の所得は増えてきているように感じます。

まだまだ日常的に外食をする人は多くありませんが、レストランや小売店の数は確実に増えてきていて経済の成長具合は感じられます。

今すぐビジネスとして成り立たなくても5年後、10年後は地元のセネガル人をターゲットとしたレストランでも十分に売り上げを上げられるかもしれません。

また、ジャンムレックでは実験的な事(試作・試食)もやっていきたいと考えています。

僕らはセネガル人の好みはわかっているようで実際にはまだまだわかっていません。

恐らくセネガル経済が成長しきってから出店をしても遅くて、今から彼らの好みの味やメニューを知っていればかなり優位に立てると思うのです。

実際にレストランを始めるとなるとそれだけで注目もされたりするので、とにかく長い目で見てビジネスになればいいなと考えています。

なので、地元のセネガル人にも日本食を知ってもらいたいという想いと、未来のビジネスの種を今の内から植えていつか大きく広げて収穫できたらと思います。

※とはいえコロッケは毎日100個前後売れていて、正直予想以上に売れています。
2017年11月22日からは日本のカレーを販売します。

➁インターン生のアフリカビジネス体験の場

2015年からインターン生の受け入れを始めて現在は21人ものインターン生が和心とジャンムレックの開業に向けて活躍してくれました。

今まではインターン生のみんなには和心の開業に向けて動いてもらっていました。

メニューやチラシを作ってもらったり、料理の試作を作ってもらったり、店舗の内装をデザインしてもらったり、ユニフォームを作ってもらったり、営業活動をしたり、ゲストハウスの空間作りをお願いしたり。

ただ、和心が開業したらそういう事は当然出来なくなってしまうな~と思っていました。


ジャンムレックの内装工事の様子

なので、和心が開業した後に来るインターン生達には2店舗目のお店作りとお店の運営そのものを任せようと思いました。

インターン生はせっかくアフリカに来てくれるのだからどうせなら面白い体験をしてもらいたい。

2店舗目は僕らスタッフはほとんど関与せずにインターン生で立ち上げから運営まで任せたいと思ったのです。

今でもインターン生には「もう失敗したっていいし、何でも好きにやっていいからね。」と常々言っています。

内装のデザイン、ユニフォーム作り、そしてこれからはセネガル人スタッフの採用や新メニューの考案、イベントをやったり、試作や試食販売もどんどんやっていってもらえたらと思っています。

中々普段自分達の好きなように店を運営する事なんてできないので、それを大学生や20代の内に、しかもアフリカで出来る体験というのはインターン生達にとってもすごく良い経験になるのではないかと思っています。

➂壮大な夢 セネガル人の健康・平均寿命改善

僕はセネガルに初めて来る前、アフリカはもっと貧困が蔓延していると思っていました。

しかし実際にセネガルで生活をしていると僕がイメージしていたような貧困問題を目にすることはほとんどありませんでした。

それどころかセネガルの社会問題は貧困問題ではなく、糖尿病や肥満といった健康に関する社会問題が深刻になっていることがわかりました。

セネガル料理は主食が米の事から日本人の口にもよく合います。
味も本当に美味しいです。

しかし、料理の工程を見ていると、使う油の量や化学調味料の量が半端じゃないことがわかりました。

特にセネガルの国民料理のチェブジェンは炊き込みご飯なのですが、米を炊く時に水だけではなく油も大量に入れて炊きます。

僕はセネガルに来て3年以上が経ちましたが、昔は美味しいと感じ、毎日でも食べれると思っていたセネガル料理が最近あまり食べられなくなってしまいました。

身体が受け付けなくなってしまったイメージです。


セネガルの国民料理チェブジェン。美味しいけど油が・・・

既に何年も前から、セネガル政府や保健省は国民に対して健康指導などを行っています。

具体的には油の量を減らすことや、米やパンなどの炭水化物の量を減らし、野菜や肉や魚を沢山摂りなさいというもの。

でも炭水化物に比べてセネガルでは野菜や肉や魚は値段が高いので、どうしてもお腹一杯食べるためには炭水化物の量を増やさざるを得なくなってしまいます。

また、セネガルの現地のレストランは安価で食べられるお店はセネガル人のおばちゃんがやっているセネガル料理屋かハンバーガーやサンドウィッチを売っているファストフード店がほとんどです。

健康志向のセネガル人は最近増えてきているものの、レストランがそれに追いついていないような状況です。

なので、僕らがジャンムレックで日本のカレーを提供して、それが身体に良いとわかれば食に保守的と言われているセネガル人にも流行る可能性はあると思うのです。

もちろんやってみないとわかりませんが、その辺りはインターン生達と一緒にお店を運営しながら考えていけたらと思っています。

もしカレーを販売してみて「作り方教えて!」と言われたら喜んで教えるつもりですし、料理教室なんかを開いても面白いかもしれません。

ゆくゆくはカロリー計算なんかもして、カレーとチェブジェンのカロリー比較なんかもやれたらいいなとも思います。

僕はセネガル料理が悪い、食べるなというのは全く思ってないですし、僕も時々食べる時は本当に美味しいです。

でも毎食油たっぷりのチェブジェンを食べるのではなく、週に1回でもカレーを食べれば単純に身体に良い。

それで意識が高くなって、将来的には糖尿病患者や肥満の人を減らせればいいな~なんていう夢物語を描いています。

日本食は世界的にも身体に良いと言われています。

日本食が流行ることがセネガル、アフリカの人の健康を改善し、平均寿命を改善することが出来たら素晴らしいなと思うのです。

気の遠くような壮大な事業で、夢物語だということは百も承知ですが、それでもセネガルでレストランをやっている以上、せっかくだったら少しでもセネガル人が得するような事をやってみたいと思います。

中々個人レベルで国全体の社会問題に立ち向かっていくことなんてできませんが、ジャンムレックを通してであればもしかしたら何か一石を投じられるかもしれません。

それがすごく楽しくてワクワクします。

まとめ これから来るインターン生達へ

ジャンムレックには壮大な夢があります。

ただし普段やっていることは正直、地味な作業の繰り返し。

何が正解かわからないなかでトライ&エラーの繰り返しです。

セネガル人と待ち合わせをしてでも待ち合わせ時間に遅れる、もしくは丸一日来ないなんてこともあります。
そうすると「今日一日何してたっけ~??(笑)」と思ってしまうかもしれません(笑)

でもそれでもそんなことも含めてアフリカを体験してみたい方。
食に興味がある方もない方も、とにかく何かをやってみたいという方は是非きてくださいね。

一緒にアフリカの地で仕事が出来ることを楽しみにしています。

About

セネガル日本人宿・食堂「和心」の原田です。 セネガルの首都ダカールで日本食料理屋とゲストハウスを経営しています。 アフリカの地で一緒に働くインターン生も募集中!

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