名前:サヤカさん
期間:6カ月(2017年9月28日〜4月2日)
職業:大学3年生(休学中に参加)
Q.なぜアフリカでのインターンシップに参加されようと思ったんですか?
A.元々、アフリカで生活してみたいという、漠然としたアフリカの国々に対する興味がありました。
調べていくうちに、西アフリカには日本人も少なく、観光地も少ないことが分かり、行ってみないと分からない国々がひしめき合っていることを知りました。
さらに、英語以外の言語を話せるようになりたい気持ちもあったので、フランス語圏の西アフリカに気持ちが向きました。
そこから長期滞在が可能な方法で、私の経済的な理由にも合致したのが、このアフリカでのインターンシップでした。
Q.インターン生としてどのような活動をされていましたか?
A.やりたいことを自由にやらせてもらいました。
何も知らない学生であるにもかかわらず、私の提案した多くの意見を考え取り入れてくれたので、活動しやすかったです。
これほどまで業務に携わらせてくれるインターンシップはなかなかないのではないか、と思うほどです。
内装のお手伝い、営業、フランス人や日本人など、様々なお客様へのメール作成、予約やお問い合わせの電話対応。
SNSへの投稿。豆腐やカレーなど好きなものを作ったり、セネガル人に試食させてみたり。月に1度のマルシェ(オーガニックフェス的な?)での出店のお手伝いやお弁当の配達したり。
業務の内容は種類豊富で、これが必要だ!これがやりたい!と思いついたら動くの繰り返しの日々でした。
Q.セネガルに来て良かったと思ったことはありますか?またそれはどんな時ですか?
A.もちろんあります。セネガルにいる時も、日本にいる今も、セネガルに行ってよかったと思っています。それは、セネガル人との関わりのなかで感じました。
私の出会ったセネガル人は、働かないでアターヤ(お茶)を飲んでたむろしているし、お金は貯めずに使ってしまうし、仕事を約束しても来ないし。
日本人の感覚からすると、許されがたいようなことをたくさんしていました。
でも同時に、そんなことでそんなに笑うか?と思うことに、いつまでも大笑いしていたり。
「いいからいいから」と言ってテランガ(セネガルのおもてなし)を炸裂して、あなたのお財布事情大丈夫なの?と心配になるほどお茶やらごはんやらプレゼントしてくれたり。
困ったことがあると、初対面でも必死になって助けてくれたり。家族をとても大事にしていて。人と話すのが大好きで。歌をうたって踊って。
彼らの思いっきり生きている姿には、心動かされるものがありました。
セネガルと出会って、セネガルを好きになれたことで、ただの日本から遠く離れた場所であった西アフリカの国に、これまでにない思い入れができ、私の中の地球のイメージ、私の中の世界が大きく広がりました。
また、自分がなぜアフリカが好きなのか少しわかった気がしました。
自分に自信が持てないという悩みがあったのですが、彼らは私からしたら、なんで持っているのか理解出来ないくらい、確固たる自信を持っていました。
道を聞くと、土地勘はないけど自信はあるから、自信たっぷり違う道を教えてくれたり、最終的にそのセネガル人共々迷って、それでも目的地に着くまで手伝ってくれたり。
自分にないものを、堂々と普通に持っている彼らに惹かれたのかもしれない、と気づきました。
これらに気付けたのは、セネガルに行ったから、セネガル人と関われたからだと思います。
日本にとって精神的にも距離的にも遠いアフリカに、思いを馳せることが許される場所があることは、良いものです。
自分と自分の周りを客観的に見ることができて、今の日本での当たり前のような毎日ですら面白いです。
日本と異なるセネガルに行ったおかげで、自分の感性を大事に生きていき、何に対してもできるだけ自分の感想を持ちたいと思うようになりました。
改めて「普通」なんて存在しないことを、日本の「普通」とは全く違った「普通」を持つセネガルに行って気づくことができました。
Q.インターンに来られる前に不安だったことはありますか?
A.やはり健康についてです。
予防接種は最低限のものだけをしてインターンに行ったので、病気になってしまったら、、という不安は少なからずありました。
しかし、一緒に生活をしている和心のスタッフの皆さんに助けられ、具合が悪くなっても、おかゆを作ってくださったりして気にかけてもらったので安心して休むことが出来ました。
あと、親知らず。歯医者さんにはインターンに来るずっと前から通って完治してからセネガルに来たかった。。
直前に虫歯があることが分かったので、歯の不安を抱えつつの渡航になってしまいました。
セネガルの医療はある程度発達しているのですが、歯科に対しての信頼は低かったです。
Q.インターンを通じて成長したこと・影響されたことを教えて下さい。
【影響されたこと】
言語に対するイメージや考え方が変わりました。
大学では語学を勉強していたのですが、セネガルでウォロフ語という自分の全く知らない言語に出会い、そのなかで意思疎通を図らなければならないとき。
なーんか知らんけど、意思疎通が図れちゃうんです。
私はいったい、大学でなにを勉強してきたのか……と思うほどです。
分かってーーー伝わってーーー!!と思って表情、身振り手振り、ほんの少しの単語があれば、それなりの会話は出来てしまいました。
何かを始めるのに、言語が壁になることはないのでは、と感じました。
もちろん、始めたあとで深く進んで行くためには、言語の勉強は必要です。
ですがこの経験は、言語を克服したうえで何かをしたいと思って、言語を学べる大学に入った私の大学生活には衝撃的な事実になりました。
言語が出来るか出来ないかは関係ないです!
【成長したこと】
インターン期間中は、やりたいこと、手伝いたいことを自分で考えて伝えて活動していました。
タスクを与えられることは少なかった印象です。なので、自分の環境は自分で作るタイプのインターンシップでした。
その結果、1つの組織が目指す1つの目的に向けて、今なにが必要で、なにから手をつけるべきかなど、社会で生きるうえできっと必要になるであろう組織の目的実現に向けた視点を持つきっかけを得ることができました。
Q.インターン期間中の一番の思い出は何ですか?
A.和心での毎日が本当に一番の思い出です。
プレオープンした日。プレオープンしてから初めて満席になった日。
これらはきっと、ここで求められている答えなのかもしれないし、それは確かに自分のインターン期間中において、大事な大事な記憶ではあるのですが、あったかい和心のスタッフと、居候やお手伝いさん、アルバイトなど和心に姿を現わすセネガル人。
旅や色んな目的でセネガルを訪れ、日本人宿 和心を利用されていく日本の方々。
セネガルに様々な夢、目標、業務で在住されている日本の方々。
たくさんのお父さんとお母さん、兄弟姉妹が急にできたような。
特に和心のスタッフの皆さんは私にとっては、家族です。
みんなで疲れ果てて一緒に夜ご飯を食べて。
夜ご飯のあとは、食卓でそのままたくさんしゃべってお酒を飲んで。
たまにバーベキューをして。屋上や中庭で歌を唄ったり、ジャンベを叩いてギターを弾いて。
大事な出逢いと別れがたくさんありました。
毎日、ほんとに多くの時間、人と過ごしました。
1日をここまでたくさん誰かと会話をして過ごしたことは、今までにありませんでした。
全てが、かけがえなくてたまらない記憶なので、私の一番の思い出は、セネガルのワッカムにある和心での毎日です。
Q.これからインターンシップに来られる方にメッセージをお願いします!
A.とりあえず面倒な航空券や予防接種をさっさと終わらせてしまえば、もうあとは行くだけなので。
行ってなにをすればいいのか、そもそもどうして行くのか、行ったら自分にプラスなことがあるのか。考えることはたくさんあると思います。
でも、だいたい抱く疑問の答えは、実際にセネガルに来てからの自分次第で、納得のいく答えが出るか出ないか決まります。
アフリカにある日本食堂で、心臓が波打つような感動と期待と…様々な感情を、これからインターンをするみなさんが経験できることを、それが素敵な体験になることを願っています。
これから好き放題、アフリカはセネガルを引っ掻き回しにいくインターン生のみなさんを、心から応援しています!ゴルゴル!!(がんばれー!!)
※あと、インターン中になにかのタイミング、1人で考えごとをしたいときは、ワッカムにあるモニュメントがおすすめです★
意味分からないくらい大きい像と、意味分からないくらい小さいいつもの街。清々しい風が、いい感じに気持ちを落ち着かせてくれました!(人によるので、自分だけの場所が出来たら面白いですね!)
原田から感謝を込めて
「私の化粧は笑顔です!」と言わせたくなるぐらい、サヤカは本当にいつも笑顔な女の子でした。
セネガルに来た当初は緊張していたように見えましたが、数週間経ったら「もうさっさとプレオープンしちゃいましょう!」と僕らにハッパを掛けてきてプレオープンさせられました(笑)
いつも良い提案をしてくれて、その提案を「じゃあサヤカそれよろしく!」みたいな感じで業務を進めてもらっていました。
6カ月の間で本当に色んな事をやってもらいました。
気が付いたらフランス語で電話してるし、「すごいな~!」と思わされることも沢山ありました。
プレオープン出来たのは完全にサヤカのお陰ですし、今こうやってグランドオープンが出来たことは本当に彼女の力が大きかった様に思います。
ある時そんなサヤカに「セネガルに来て良かった?」って聞いたら「はい。毎日来て良かったと思ってますよ!(笑)」って言われたときはすごく嬉しかった。
これから大学を卒業して、どういう道に進むのか。
良い意味で、彼女にはもしかしたら不要な選択肢を与えてしまったかもしれません。(笑)
いつも活き活きと仕事をしている彼女を見ていたら普通に就職してそのまま働くのではなく、それ以外の選択肢もできてしまったのではないかと思います。
これからどういう道に進んでいくのか、本当に楽しみです。
6か月間和心に来てくれて本当にありがとう!