先日、セネガルのVISA(レシピセという名前の)を更新してきました。
その時に軽くトラブルがあり、更新料を請求されたのですが、それを回避することが出来ました。
更新料を回避できた理由はもちろん役所の人との交渉でした。
今回はその時の交渉の様子をご紹介させていただきます。
そもそもセネガルのVISAとは?
日本人の場合、観光目的の3ヵ月以内の滞在の場合基本的にはVISAは不要です。
学校に通うもしくはインターンシップの場合でも3ヵ月の滞在であればVISAは必要ありません。
3ヵ月以上(もしくは6ヵ月以上)の滞在の場合は、一度セネガル国外に出るもしくは外国人登録許可証(レシピセ)が必要になります。
僕らが持っているビザはこのレシピセというものになります。
レシピセは取得するのは少しややこしいのですが、一度取得してしまえば、更新は簡単で、半年もしくは1年に1回の更新で済みます。
更新料は最初の数年は無料で、その後は年間1万~2万CFA程だとか。
(僕はまだ更新料が無料なので正確な更新料はわかりません。)
ちなみになぜ最初の数年の更新料が無料かというと、初めのうちは紙の「仮レシピセ」というもので、ペラペラの紙にスタンプを押してくれます。
でもこの仮の期間が本当に長く、僕はもうセネガル4年目ですが、まだ仮レシピセのままです(笑)
いつになったら、本レシピセが来るのやら。。
でも本レシピセは上記の通り、年間費が掛かるので、正直このままでも問題ないですが。
そんなこんなで基本的にはVISAの更新料は無料です。
なぜ更新料を請求された?
今回更新料を請求されたのは実は僕ではなく小林です。
先日一緒に警察署に行き、レシピセの更新手続きをしようとしたら、
係員「ん??お前9か月も更新してないじゃないか!」
小林「いや、そんな事はない!」
そう言われてスタンプを確認してみると、、、
2017年9月。
チーーーン。。
係員「これは延滞料だ。1ヶ月10,000CFA(2,000円)だから90,000CFA(18,000CFA)ね。はい、頂戴。」
ここから僕らの鬼の交渉が始まりました。
どうやって更新料を回避した?
もう係員はあからさまにニヤッとしてるんです。
「これは良いカモが来たぞ」的な。
でもそんなのには負けません。
原田「いやいや、ちょっと待ってよ。いつも僕らは同じ時期に更新をしていて僕のだけ押してあるのはおかしい。」
係員「なに?押し忘れたとでも言いたいわけ??」
原田「いや、そうじゃないけど、その可能性もあるんじゃないかな?だってその前のそのまた前も一緒に更新してるじゃない。」
係員一同「むむむ、、確かに。。。」「い、いやそんなのはダメだ!言い訳にできない!90,000CFA!」
この時点で向こうが断固たる決意でいたら値段交渉に入るところですが、なんだか見た感じいけそうな予感。
向こうも一瞬弱気になったのを今回は見逃しませんでした。
ここからの交渉術はただ一つ。
とにかく色々な理由を言いまくる。
もはや全く関係ないような言い訳でも言うと向こうは「うーーん。。」って考えてくれるんです。
そこはさすが優しいセネガル人です。
原田「確かにスタンプは押されてないけど、どう考えても一緒に提出した。」
小林「だって、前回は僕が2人分のレシピセを受け取りに行ったんだよ?」
係員「でも、お前が確認しないのがいけない。」
原田「確かに確認しなかったのはあるけど、でも仕方がないよ。僕たち忙しかったし、今まではそんな事なかったから。」
小林「僕はこのスタンプが前回分だと勘違いしてたんだ。」
係員「・・・・。」
すると係員の上司が来ました。
係員がその上司になにやら確認すると、
上司は「なに?スタンプ9か月分押されていない?それは君たち延滞料を支払わないと。」
でも上司の顔はニヤニヤしています。
そこでも色々と理由を言うと、「まぁいいだろう。」とのこと。
やったー!!!
係員は「もう参ったよ(笑)」と苦笑い。
レシピセを渡してくれました。
しかしその後2階に上がりました。
すると先程の上司のいる部屋に案内されました。
どうやら第2ラウンドの始まりのようです。。
第2ラウンド開始
上司「さて、君たちは9か月延滞していたんだよね??」
小林「え?でもさっき大丈夫だって言ってなかったっけ??」
上司「でも支払わなければならない。9万CFAではなく5万CFAでいいよ。」
それってもはや完全に更新料とかじゃないような気が・・・。
この時点でもう絶対にいけると確信し、これまた色々な理由を並べると、上司が笑って
「わかったよ。次からは気を付けなさい。」とレシピセを返してくれました。
こうして、無事に延滞料を支払うことなくレシピセの更新をすることが出来ました。
そもそも更新料も延滞料も支払う必要がないものなので、それにお金を支払うのは抵抗があったので良かったです。
いや~今回は運良く完全勝利しましたが、次からは気を付けます。
※今回の場合は明らかにお金を支払う必要がありませんでしたが、ちゃんと支払わなければいけないものにはいつもしっかりお金は支払ってます。
まぁ当然ですが(笑)
この交渉術どこで学んだ?
さて、先ほどの交渉術、僕がセネガルに来た当初だったら絶対に思いつきませんでした。
日本だったら理屈の通っていない説明をしても逆効果。でもセネガルの場合は意外と効果的。
これを教えてくれたのはセネガル人スタッフや業務を通じて知り合ったセネガル人達です。
交渉の際や時間に遅れたりする時に必ず色々な事を並べるんです。
これが悪いとかそういうことではなく、セネガルやアフリカではこれもコミュニケーションの一つなんです。
僕も少しはセネガル人流のコミュニケーションが出来るようになってきたのかもしれません(笑)