【セネガルレストラン開業記録VOL.19】セネガルの孤児院で売られてるカバンを買ってみた

セネガルアパレル 開業日誌

2015年1月にセネガルに来てから首都ダカールにレストラン日本食堂「和心」を開業するまでの記録になります。

以前残していた記録を少しだけリメイクして書かせていただいています。
合計100記事以上続きますが、気長にお付き合いいただけたら幸いです。

1. 日本食堂「和心」近況報告(2015年7月20日~7月26日)

木曜日に妻と息子が日本に一時帰国しました。
今週はその前後で準備やら色々とバタバタ。

また、今週は初めて日本人会に出席させていただきました。
それでは、今週の近況報告です!

7/20(月)

今日は当日注文で韓国大使館からお弁当が一つ。
11時に注文の電話が掛かってきて12時に配達ということで、全員で一つのお弁当を急いで準備。
なんとか時間通りに配達を済ませることが出来た。

その後、物件を見に行くことに。
一軒家と店舗物件を一つずつ見せてもらえた。

どちらも家賃は予算以内なのだが、場所があまりにも奥に入り込み過ぎている。
セネガル人も「ここには人が沢山いるぞ!」と言っていたが、「ここに住んでいる人以外は見つけるもの難しいのでは?」ということで、却下。

セネガル賃貸物件

紹介された物件。メイン通りから外れ過ぎている為却下。

相変わらず物件探しは難航中・・・。

夕飯は友人が来るというので、試作のハンバーグを作った。
以前にも作ったが、やはりハンバーグは美味しい!
これは8月から正式にメニューに入れようと思う。

7/21(火)

今日はお弁当の注文が3つ。
いずれも当日注文で「日替わり弁当で」との注文だったので、早速ハンバーグ弁当を作ってみた。

が、しかし、若干焦がしてしまい、急いで新しい挽肉でもう一度作る。
2回目はバッチリだったが、材料がピッタリしかないことも考えると怖い・・・。
まだまだ修行が必要だ。(にしてもハンバーグの焼き加減はなかなか難しいのです。。)

今日は妻が孤児院へ行くという。
というのも、以前孤児院に行った際に、子どもたちが作ったかばんが売られていたので、それを買おうというのだ。

また、彼女は以前日本で「チャイハネ」という雑貨屋で働いていた経験があり、そこに卸せたら最高だなと。
ちなみに、孤児院で買われたかばんは孤児院の運営費として使われるそうで、色んな意味で良い循環だと思う。

セネガル孤児院アパレル

セネガルの孤児院で販売されているカバン

妻が帰宅して一緒に市場を周り、おみやげのビスケットを買ったり。
明後日の朝帰国ということで少しずつパッキングを始めたり、慌ただしくなってきた様子。

相変わらず息子が元気なのが何よりだが、2人共一時帰国まで万全の体調でいられるように!

7/22(水)

今日はお弁当の注文がなし。
妻と息子のビザの期限が過ぎていると発覚し、急いでビザセンターへ。

ビザセンターへ行くと、担当者に「ビザなんか切れていても何も問題ないよ?」とサラリと言われる。
「いやいやいやいや、大問題でしょ!」としばらく話をしていても一向に理解してくれない。
「2ヶ月前に申請して、1週間で取れると言っていたのになぜなんだ?」と言っても、まぁそういうこともあるし、焦るなと。

そして終いには「わかった、わかった。んで、何が問題なの?」と言われてしまう始末(笑)

これ以上話をしても埒が明かないので、「この紙にビザを2ヶ月前から申請していると証明書を書いて欲しい!」と依頼すると、「ん~困ったな。そういうのはできないよ。」と言われたのだが、しばらく粘ってると、「これを持って行きなさいと紙を一枚もらった。」

それには空港職員(おそらく偉い人)の番号が書いてあり、「もし、ビザの事で何か言われたらここに電話しなさい。」とのこと。
信頼できないので「今電話しましょう!」と言い、なんとかその空港の人と話をすることができた。
彼も「何も問題ないから安心しなさい。」と言っていたので恐らく大丈夫かとは思うが・・。

まぁ結果的にはビザがない状態での一時帰国状態なので心配ではあるが、まぁ大丈夫であろう。そう願いたい。

その後帰宅し、妻と帰国の準備を始める。
2ヶ月の一時帰国とは言え、準備には結構時間が掛かった。

その後は夕飯の買い出しへ。
今日の夕飯は妻のリクエストでコロッケと魚のフライ。

アジフライにしようと思ったが、アジがなかったので鯛のフライとなんとも贅沢なフライ(笑)
「なぜ、日本に鯛フライがないんだ?」と思ったのだが、その答えは一瞬でわかった。

フライにしてしまうと、鯛もアジもそれ程味が変わらないのだ。
それだったら日本では高額な鯛ではなくアジで十分ということになるのだろう。

みんなでゆっくり夕飯を食べ、明日は5時半出発なので早めの就寝。
妻と息子はついに明日日本に一時帰国。

7/23(木)

朝5時起きで、空港に行く準備を始める。
とは言え、昨日の内に荷物は全てまとめておいたので、着替えて出発するのみ。

寝ている息子を起こそうとしても全然起きないので、寝ながら着替え。
そうこうしていると眠そうに起き出した。

タクシーを拾い空港へ出発。
外はまだ暗かったがタクシーはすぐに拾うことが出来た。

空港に着き、チェックインを済ませると、何やら空港職員に呼ばれる。
「もしかして賄賂でも請求されるのか?」と思って恐る恐る行くと、ビザセンターで話した空港職員だった。
彼も「行きも帰りも問題ないから安心しろ!」と言ってくれ、これで大丈夫であろう。

最後までバタバタしていたが、妻と息子は無事に飛行機に搭乗できた模様。
2ヶ月間ちょっと寂しくなるが、父ちゃん頑張るべ!

アフリカ日本フライト

後日送られてきたフライト中の写真。子どもにも機内食は普通に提供されます。

空港からの帰り道、スーパーに買い出しに行くと、立て続けに2件注文が入る。
一件はJICAの方、もう一件は初めての方でセネガルの企業で働いているという。

今日はこれでお弁当が合計12個。
よし!忙しくなってきた!

買い出しを終え、急いで帰宅し仕込みに入る。

思えばお弁当が始まってからは妻がずっと居たのだが、今日は初めて僕と小林だけ。
実は大分前から、妻が日本に一時帰国することを想定し、妻にはお弁当を作らせていなかった。
それでも実際に居ないとなると何かと心配になったりもする(笑)

何とかお弁当を作り終え、お昼の分の配達完了。

そのまま、税金の話を聞きに知り合いの事務所へ。

彼は共通の日本人の知り合いを持っていて、かなり良い人で信頼もできる。
今日彼が紹介してくれる税理士さんは彼と10年以上一緒に仕事をしているようだ。

今まで全く知らなかった税金の話が出てきたり、レストランだったらこうした方がいいなどアドバイスも沢山もらえて大満足。
ちなみに税理士さんの1ヶ月辺りの料金も70,000CFA(約14,000円)とかなりの破格値だ。

これは是非彼にお願いしたい。
とはいえ、税理士さんにお願いをするのはレストラン開業後で良いそうで、それまでは特に大丈夫だという。

開業前に彼と契約をすることを約束し、帰宅。
急いで夜の分のお弁当の準備をして配達へ。

セネガルの事務所で働いている日本人の方は、もの凄く頭が良さそうな方だが、話しやすく「今度是非一度飲みに行きましょう!」
ということになった。

また、彼の事務所にはセネガル人スタッフが8人程いて、一度全員でお弁当を注文してくれるという。
かなり有り難い話だ。

今日はそのままバスで帰宅し、夕食にチャーハンを作って就寝。
明日は今のところお弁当はなし。

7/24(金)

今日はお弁当の注文がなし。
午前中はお弁当の注文を待ちながら、妻と息子の居ない部屋を掃除し洗濯。

しかし、注文が入らなかったので、ダカールの街を散策。
途中、スニーカーを買ったり調味料の店を見たりした。

また、今日は夜から日本人会があるので、それに合わせて会場へ。
約40人ほどの日本人が集まって日本人会がやっていた。

まず初めに前年度の収支報告や挨拶などをしてその後会食へ。
料理は日本食だったので、期待していたが、正直味は微妙。
でも容器がものすごくお洒落だった。

日本でも見たことがないぐらいお洒落で、これはこれでセネガル人からもウケそうだ。
ただ、和心ではここまではできそうにない。

和心は日本の居酒屋を目指しているので、フランス料理の様な日本食が好きな方にはお手上げ状態。

それでも、お客様を沢山呼ぶ自信もある。

ちなみに会食では日本人の方たちと色々と会話ができた。
来ていた40人中、知っている人は10人以下だった。
また、本来ならセネガルには250人の日本人がいるが、田舎に住んでいたりただ単に今日は欠席した人も数多くいるようだ。

会食中のビール一杯で酔っ払ってしまい、千鳥足で今日は帰宅(笑)

7/25(土)

今日はお弁当の注文がなし。
なので昼頃から物件探しへ出発。
初めて行く地域だったのだが、スーパーマーケットを発見!

この辺りも良さそうだなと、たまたま民家の人と話す機会があり、賃貸を探しているというと、不動産屋さんを連れてきてくれた。
その不動産屋さんもすごい親切で色々な所に電話を掛けてくれて調べてくれたのだが、今日見に行ける物件はないという。

彼曰く、一軒家の物件はあるし、レストランとしても貸すことはできる。
しかし、アルコールを提供するレストランとなると話が大分変わってくるらしい。

まぁ当然家主がイスラム教徒であったら、アルコールを出すレストランにはして欲しくないと思うのは当然だ。

仕方なく今日は諦め、海の見えるレストランへ。
実は今日は先日お弁当を注文してくれたYさんと飲みに行くことになっている。

彼は話していてもものすごく頭がよく、もうホントびっくり、
将来的にレストラン経営にも興味があると言っており、冗談半分で「出資させてよ(笑)」と言ってくれた。
(でもそれがあながち冗談でもないらしい。)

また、僕自身が学生時代に受験を辞めて、海外に行った話をするともの凄く共感してくれた。

実はYさんも大学進学を辞めるつもりだったが、周りの反対を押しきれず仕方なく大学に行き、それに対して当時想う事もあったそうだ。
(まぁ僕の場合は将来設計を考えた明確な理由というわけではなかったが(笑))

話も弾み3時間以上2人で喋っていた。

結局ワイン2本とウニ2kg、貝が合計2kgでお会計47,000CFA(約10,000円)。

帰り道タクシーで話してると、来週お弁当を注文してくださるということ。
しかも、会社に和心のポスターを貼ってくれるよう交渉してくれるそうで、めちゃくちゃ有り難い。

酔っ払いながら家に帰り、そのまま小林と斎藤と熱い話を30分ほど繰り広げたら、眠気が襲ってきて爆睡。
どうやらリビングで早朝まで寝ていたようだ(笑)

7/26(日)

今日は11時に起床。
若干二日酔い。セネガルで初めての二日酔いだ(笑)
最近は日頃全くと言っていいほどお酒を飲まないので、どんどん弱くなってるのかもしれない。

昼食には親子丼の試作。
合計3つ作りすべて違う味で作ったのだが、ちょっと何かが足りない。

それでも、次回以降は美味しい親子丼が出来そうで収穫あり。

その後はスーパーマーケットへ。
7月31日のパーティーの件で、備品などを購入。
しかし、まだまだ備品が足りなさそうなので、来週もギリギリまでバタバタしそうだ。

その後今日はみんなで外食をする。
久しぶりのセネガル料理はものすごくお腹に溜まったがやはり美味しい。

明日の仕込みを少しして、今日のところは就寝。

2. 今週のアフリカ

7月24日(金)に行われた「日本人会」について。

上記でも書いたが、日本人会に来ていたのは約40人程。

予想では100人位来るのかな?と思っていたのでちょっと意外。
実際に来てみると、確かに重要な発表があったりする訳でもなく、懇談会で出された日本食も本当に軽食といった感じだった。

ただ軽食はすごいお洒落!
盛り付けはまるでフランス料理の用だった。

懇談会中は色々な方とお話させてもらった。
大使や某有名企業のセネガル支店長の方など普段お話が出来ない方からもアドバイスを頂いたり。

特に話していて印象に残った方が一人。

その方は既に定年されたが、とある団体のアドバイザーとして1年前からセネガルに来ているという。
食事はほぼ自炊しているといい酔っ払いながら「俺の食事旨いで!」と言っていた。

現在和心がやっているお弁当を聞かれ、メニューと値段を言うと「高っ!」と一言(笑)
「800円で弁当は食べんわ~」と言われた。
まぁ色々な意見があっていいと思うし、屋台だと一食200円で昼食を食べられるセネガルで800円は確かに高い。

また、「値段設定の見せ方が下手やな~」と。
「お弁当一つ◯◯CFA!よりも、からあげ◯◯CFA、ごはん◯◯CFAの方が良いで!」と。

これもまぁ一理あるのだが、お弁当販売で配達を無料でやっている以上、安すぎる単価ではやっていけないし、リピーターのお客様を得るためには値段で勝負よりも、多少金額が高くても良質な食材を使って満足して頂いたほうが良いと思っている。

確かに一部のセネガル人を除くと現地の人は中々手が出ない金額なのかもしれない。
ただ、以前ポテトチップスを売ってみて、現地の人相手に商売をするのは難しいとも感じ、まずは高単価の日本食を出すという経緯があるので、そこは曲げられない。

また、セネガルの外食はほとんど実質2極化だ。
現地の人が食べる100円の現地食、もしくはディナーだと最低10,000CFAはする高級志向の店。

僕たちはまずは後者をやると決めている。

将来的には前者にも挑戦したいと思っているが、(100円は税金の関係で厳しいが・・)
和心では後者なのだと。

ターゲットを絞らなければいけないということはこのことなのかと実感した。
そういうことも含めて、日本人会では有意義な時間だった。

3. 1歳息子のアフリカ物語

木曜日に妻と一緒に一時帰国をした息子。
約2ヶ月間日本に滞在しまた9月末に戻ってくる。

正直2ヶ月息子に会えないのはかなり寂しい(笑)
どれだけ成長するのか次に会うのが楽しみだ。

思えばこの5ヶ月は息子にとってはもちろん、僕と妻にとっても新しい発見が沢山あった。
始めの内はセネガル人にビビりまくって全然外に出たがらなかった息子だが、慣れるとどんどん外に行きたがり、道行くセネガル人に握手を求めたり。

特に「タリベ」というお金を集めている子どもたちが、僕達大人に「お金頂戴」と手を差し出してくるのだが、息子はそれを握手を求められていると勘違いし、いつも握手をしていた(笑)
すると、タリベの子どもたちも握手をしてきて、お金の事はすっかり忘れて息子とじゃれ合ったり笑いあったりしていた。
とにかくこの5ヶ月間は息子から学ぶことがあまりにも多すぎた。

これから2ヶ月間は妻に任せていた事も自分でやらなければいけないがこれもまたチャンス。
とにかく仕事に集中しようと思います。

寂しさを紛らわす為にも・・・笑

4. なんでも!「Q&A」

今週はYさんからご質問を頂きました!

「今やられている事業はお弁当販売だけなんですか?」

ご質問ありがとうございます!
今回はセネガル在住のYさんからご質問を頂きました。

お弁当を注文してくれたYさんが、お弁当以外にも「自宅でのケータリングサービスもしてくれないか?」との要望を頂きました。

それに対して、「現在はお弁当販売のみですが、ご要望があればケータリングサービスも是非やらせていただきます。」
と回答させていただきました。

実は以前日本人で日本食のケータリングサービスをやられていた方がいたそうで、しかもすごいお洒落でフランス人を中心に欧米人に物凄い人気だったとか。
なので、和心でもそういったサービスをやっていきたいと以前から思っていました。

予算の見積もり等検討して、正式にケータリングサービスもやっていきたいと思っています。

5. 編集後記

妻と息子が帰り何となく寂しくなりましたが、そうも言ってられません!(笑)
和心開業に向け、妻が帰ってくる9月末までには開業間近にしておくことが理想的。

それを目指してこの2ヶ月はやっていきます!

拙い文章ではありましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事を書いた人
原田 翔太

日本食堂「大和」「和心」代表。
2児の父/ダカールTV/セネガル起業12年目
2015年からセネガルの首都ダカールに家族で移住しています。

セネガル日本食堂「和心」2017年4月グランドオープン。
2号店レストラン「大和」2024年2月プレオープン。
※大和は週3日木~土曜日のディナー営業のみのプレオープン中です。(2024年3月現在)

インターン生募集中!
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