和心閉店の危機脱出!?セネガルでコロナウイルス感染者発覚から1年

セネガル日本人 和心

こんにちは!

セネガルでコロナウイルスの感染者が見つかってから1年が経ちました。
今回の記事では当時の事を振り返りつつ、今までどういう状況だったのかを書いていきたいと思います。

僕らはレストランを経営しているので、レストランのお客様の入り具合なんかも交えながらお伝えさせていただきます。

セネガルでコロナ感染者が発覚するまで

2020年1月頃に「中国の武漢でコロナウイルスというものがある。」というニュースをセネガルで聞きました。

当時は何のことやら、というか「まさかセネガルまでは影響がないだろう」と思っていました。
日本でもダイヤモンド・プリンセス号の乗客で感染者が出たというニュースが出ていた頃だったと思います。

しかし当時は「餅を詰まらせて亡くなる人の方が多いくらいだ!」なんて言われていて、危機感はほとんどありませんでした。
セネガルでの風向きが変わってきたのは2月中旬頃。

中国での流行の影響で、日本人がセネガルの街中を歩いていると「コロナウイルス!」と言われることが出てきました。
所謂コロナ差別です。

ヨーロッパなどでもコロナ差別はあったと聞きましたが、セネガルでもコロナ差別は起きていました。

しかし、その一方で2020年2月の僕らのレストランはなんと過去最高売り上げを記録しました。

理由はいくつかあると思いますが、中国レストランや韓国レストランを敬遠する欧米人がかなり多かったという事が大きな理由だと思います。
当時は中国はもちろん、韓国でもコロナ感染者は増えてきていたので、日本食レストランに行こうという流れが起きてきたのかもしれません。

セネガルでコロナウイルス初感染者発覚(2020年3月2日)

そして3月2日に初のコロナ感染者が発覚。
コロナ差別はどんどん増していきます。

セネガル人は日本人と中国人の区別が付いてない人が多いです。
中には日本と中国は同じ国、もしくは中国の中に日本という小さな地域があると思っている人もいます。

なので、日本人と中国人は違うんだ。という説明をしても理解をされない事が多いです。

そういう事もあってか、「コロナ!」「コロナウイルス!」などと呼ばれる日本人が急増していました。

これには僕自身かなり心が痛みました。。。

というのも、僕が言われる分には慣れっこなので全く問題ないのですが、当時セネガルに来てくれていたインターン生達は少なからず嫌な思いをさせてしまったと思ったからです。

インターン生からも街中で「コロナって言われました…。」というのを聞くと腹立たしさやら悲しさやら、、、という気持ちでした。。。

しばらくしてセネガル全土で非常事態宣言が発令されました。
夜間外出禁止、全学校の休校、空港閉鎖、レストラン営業の禁止など大打撃を受けました。

インターン生は3月の末のフライトで全員緊急帰国をしました。
今後セネガルでの予定を立てていた子もいたので、非常に残念でした。

また、レストランの方は3月に入ると客足が大分落ち着きました。
恐らくヨーロッパでのロックダウンの影響もあり、外出する人が極端に減ったのだと思います。

アフリカインターン帰国

インターン生の緊急帰国。空港閉鎖の前日の最終フライトにギリギリ搭乗できました。

レストラン閉鎖の危機

非常事態宣言に入ってからはレストランの営業が出来なかったので、お弁当の配達やケータリングのみの営業となりました。
しかし、売上はガタ落ち。

普段の3分の1~4分の1程になってしまいました。
また、動くにしても動けない状況だったので、時間もあるし開き直って普段できない事をやろう!と思いました。

また、息子の小学校は学校は休校になったもののメールで毎日課題が送られてくるのでそれを2人でやっていました。
僕自身フランス語はほとんど話せないので、息子と喧嘩もしたりしながら、午前中は課題をやるような日々でした(笑)

また、YouTubeでの発信を始めたのもこの頃です。

アフリカでタコ焼きを配る

コロナ禍の中で地元の人たちにタコ焼きを配ったりしました。

日本一時帰国がキャンセルに

7月に入り、空港閉鎖が解かれました。
なので、日本に1ヶ月ほど一時帰国をしようと考えていました。

この一時帰国はコロナとは全く無関係で妻と息子が毎年1年に1回この時期に帰国をしているのでそれに合わせてのものでした。
しかし当時セネガルではだいぶコロナは落ち着いてきていたのですが、日本の感染者が急増中で「帰国は延期」という結論になりました。

とても残念でしたが、仕方がありません。

レストラン営業再開!そしてJammRekk閉店

セネガルの非常事態宣言は7月の上旬に解かれました。

そこからレストランの営業も可能になったのですが、毎年8月は1ヶ月間休みにしているので、9月1日から営業を再開する事にしました。
ソーシャルディスタンスやアルコール消毒、体温計など今までなかったものを取り揃えての初めての営業です。

再開初日はドキドキでしたが、客席はなんとほぼ満席になりました。

どうやらこの数か月間常連のお客様がずっとうちのレストランに来たかったそうで、「営業再開してくれたからやっと来れたよ!」と言われたときは本当に嬉しかった。

しかし、まだ例年の客足に戻ったわけではありません。
とはいえ、例年の50%以上のお客様が戻って来てくれました。

10月、11月も同じような状況でしたが、12月に入り、お客様が急増、ほぼ例年通りの売り上げまで回復しました。

そんな中、僕らのもう一店舗のレストランであるJammRekkは閉店する事を決めました。
一番の理由は売上の低下ですが、他にも理由があります。

JammRekkは地元のセネガル人にも来てもらえるようなレストランとして2017年に開業しました。
開業当初から日本のカレーやコロッケを販売し、徐々にメニューを増やしつつ、3年間で少しずつですが常連さんも出来てきていました。

また、このJammRekkはインターン生が店長ポジションになり運営するレストランでした。

大学生・大学院生のインターン生達がメインとなりアフリカの地でセネガル人スタッフたちとレストランを切盛りしていました。

しかしコロナの影響でインターン生が全員帰国してしまった為、マネージメントをする日本人がいなくなってしまい売り上げ回復が出来なくなってしまいました。

9月に一時的に営業を再開した際には僕が仮店長ポジションでセネガル人スタッフとお店を運営しましたが、力及ばず売上は全く伸びず。。
インターン生の存在の大きさを強く感じた期間でした。

結局9月に営業を再開し、10月上旬に閉店を決断しました。
3年間地元の人向けレストランとして営業しましたが、残念ながら閉店する事になってしまった時は本当に残念でした。。。

アフリカインターン

2019年11月JammRekk。インターン生達がごみ拾い啓発活動をし子ども達に説明をしています。

2度目の非常事態宣言

2店舗目は閉店してしまいましたが、1店舗目のレストラン和心は12月の売り上げも調子良く、また、同じ敷地内にブティックCoteをオープンしました。

日本の調味料や小物などを販売する店で、和心に来店してくれるお客様の多くが立ち寄ってくれるお店です。

Coteも開業し、1月もこのまま売り上げを伸ばしていくぞ…!と思っていた矢先、なんと2021年1月6日に2度目の非常事態宣言が発令されました。

セネガルの小売店

小林が手掛けたブティックCote。和心の倉庫を改造して開業しました。

レストランの営業禁止にはならなかったものの、21時以降の外出禁止なので、実質ほとんど夜の営業は出来ません。
またランチ営業と配達やケータリングで凌がなければならなくなりました。

しかし、意外にも前回の非常事態宣言の頃に比べるとそこまで客足は減りませんでした。
お客様がディナーに来れない分ランチに来てくれたり、デリバリーを頼んでくれたり。

1月はなんとか耐え、2月に入ると売り上げは上昇し、例年の売上の20%減程でした。
非常事態宣言は延長され、3月20日までになりましたが、なんとかギリギリやっていける状況まで持ってこれました。

セネガルのコロナ禍

コロナで大変なのは飲食店だけではありません。地元の市場の人達も踏ん張ってくれています。

今後のセネガルはどうなるのか?

未だ旅行者には空港が閉鎖されているセネガルは、インターン生や新しい日本人スタッフの目途は一切立っていません。

しかし、セネガルでもコロナウイルスのワクチンを打ち始める動きがあり、今後ワクチンの普及が期待されます。

この1年間は初めての経験で本当にしんどい期間でもありましたが、新しい発見や価値観にも触れられたと思っています。

なんとかギリギリ耐える事が出来ているので今後も引き続きしぶとく頑張っていこうと思っています!

この記事を書いた人
原田 翔太

日本食堂「大和」「和心」代表。
2児の父/ダカールTV/セネガル起業12年目
2015年からセネガルの首都ダカールに家族で移住しています。

セネガル日本食堂「和心」2017年4月グランドオープン。
2号店レストラン「大和」2024年2月プレオープン。
※大和は週3日木~土曜日のディナー営業のみのプレオープン中です。(2024年3月現在)

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