ギニアの賄賂攻撃と本場のジャンベライブ〜1日に2回衝撃を受けた日〜【旅5日目】

2013年西アフリカの旅情報

朝8時に起床。

昨日干した洗濯物を取り込むも、全然乾いてない(笑)

仕方なく生乾き状態でリュックに詰め込む。

教会の宿を後にし、乗り合いタクシーで昨日連絡を取った日本人のところへと向かった。

西アフリカの旅第一回からはこちら→西アフリカ横断の旅38日間
前回の記事はこちら→4日目 ギニアの首都コナクリ着 首都らしくないコナクリ


タクシーで見たギニアの綺麗な海


と、思いきや横を見たらゴミの山・・。こういう光景はもったいないな〜と思ってしまう。ただ、ゴミを捨てる場所がないから仕方ないのかな。

 

コナクリの土地勘が全くなかったが、遠いと思っていた日本人の人の場所まで5分程で着いた(笑)

この日本人男性は「I」さん。

Iさんは長期滞在でギニアにジャンベ(太鼓)を習いにきているそうだ。

ジャンベは世界的にも結構有名ではあるが西アフリカのギニア、マリ、セネガル辺りで最も盛んなため、日本人を含め外国人がジャンベを習いに西アフリカまで来る程だという。(というかこの辺りに来る旅行者のほとんどがジャンベなどの音楽目的の人らしい。)

Iさんもその一人だった。

僕は音楽には全くという程疎いけど、興味がないわけではない。

Iさんに教えてもらったジャンベや西アフリカの音楽の話にかなり興味がわいてきた。

そして、近くにジャンベの工場があるということで連れてってもらった。


ジャンベの工場


一つ一つ丁寧に手作りで作っていく

ちなみにこの手作りのジャンベは日本で買ったら、ウン万単位のかなりの高額のものらしい。

でも全て手作業で正確に作られ、かなり手間が掛かっていることを考えたら安いぐらいかもしれない。

すると、Iさんに「今日ジャンベのライブがあるから良かったら来ませんか?」と誘ってもらい、初めてのジャンベのライブに行かせていただける事になった。

日本でもライブなんてほとんど行った事がなかったけど、このギニアでのジャンベのライブはかなり楽しみだ。

 

ライブが夕方からだということで、その前にIさんが少しやることがあるとの事で、僕は一人で街中をブラブラしてみることにした。

 

その時、事件が起こった。。。

 

それは一人でギニアの景色なんかを写真でパシャパシャ撮っていた時の事。

いきなり警官に呼び止められた。

警官はフランス語で話しているようだが、何を話しているのかさっぱりわからない。

でも様子からするに、どうやら「写真を撮るのには許可が必要だ。」みたいに言っている。っぽい。

そして気に食わないのが何故かこの警察官、ニヤニヤしている

僕はこのニヤニヤを見た瞬間、ハッと気付いた。

(こ、これはもしかして賄賂だ。)

賄賂天国とも呼ばれるギニアで僕はそんなことをすっかり忘れてへらへらと写真を撮っていたのだ。

すると、案の定、「許可無しに写真を撮るのは犯罪だ。警察に連行されたくなければ金をよこせ。」みたいなことを言っている。

言われた金額は、、、

 

100円。

ん?意外と安いな。

でも僕はこの旅に出る前に決めていたことがあった。

それは、

どんな理由があろうが絶対に賄賂はあげるもんか

 

こんなことで決心を揺らがせる訳にはいかない!

僕は呼び止められた警察官を無視してスタスタと逆方向に歩き出した。

かなりビクビクしながら。

「逃げれたかな?」と思ったが、すぐにバイクで追いかけられて捕まってしまった。。

すると「今、お前逃げただろ?乗れ。」と無理矢理バイクに乗せられ、連行された。

ちょっと怒り気味。怖い。。

 

バイクから降ろされると、沢山の警察官と軍人がいてなにやら危ない雰囲気が漂う。

 

正直、僕は賄賂に関して結構舐めてた節がある。

別に悪い事した訳じゃないし、ちょっと抵抗すれば解放してくれるでしょ。一応市民を守る警察官なんだし話せばわかってくれるよね?」それぐらいに思っていた。

けど実際は全く違った・・・。

この時、まず複数の警官に囲まれると、ポケットに入れていたカメラを取り上げられ、今度は僕が背負っていたリュックを勝手に開けられ中身を漁っている。

するとリュックに入れていた財布の中から現金200ドルを勝手に自分のポケットに入れている!

あ、ありえん。。。

僕は怒りを通り越して唖然としてしまった。

日本では市民の安全を守る立場の警察官だが、ギニアではただの悪党ではないか。

いや、権力を振りかざしお金を取るわけだから悪党よりも質が悪い。

僕からカメラとお金を奪い取った警官達はニヤニヤして、「もうお前帰っていいよ。」とか言ってる。

この瞬間カチーンと来てしい怒りのままに怒鳴り散らし(後々考えたら危なかったかも?)無理矢理取り返すのを試みたが。。

それでも全く返してくれない。

そこからは「警察でもどこでも連行しろ」と言わんばかりに勝手に警官のバイクにまたがっていた。

結局バイクからは引き摺り下ろされたが、相変わらず警官達はニヤニヤしながら「わかった。お前がそんなに行きたいなら行ってやろう。」と言われ警察署に連行された。

 

この時、僕は最大限にビビっていた。。。

(もしかして逮捕される?写真を撮っていただけで?)

 

警察署に着くと年配のお偉いさんが出てきてさっきの警官達が何やらことのいきさつを話している。

 

警官1「署長!この日本人が無許可で写真を撮っていました!」

警官2「署長!このアジア人はギニアの景色を勝手に撮っていました!」

警官3「署長!この中国人はフランス語がわからないふりをしているだけで本当はわかってるはずです!」

 

わからないけど、多分そんなことを言っている様子だ。

 

するとお偉いさんがウンウンと頷き少しだけ考えてからいきなり僕に英語で話しかけてきた。

お偉いさん「彼らからの話でよくわかった。彼らは自分たちの仕事をした。ただ君には問題はない。もう終わりだ。帰っていいよ。

・・・・・・・・。

へ???

「だ、大丈夫なの?ホントに帰ってもいいの??」

「大丈夫だよ。すまなかったね。」

 

ついでに1つだけ気になった事を質問してみた。

ちなみにギニアで写真を撮るのに本当に許可証はいるの?

許可証?いや、必要ないよ。てかそんなものないよ。

 

コ、コノヤロー!!!(笑)あの警官め、勝手にルールを作りやがって!

でも、嬉しい!むかつくけどめちゃくちゃ嬉しい!!

警官達が何のお咎めもないのはちょっとだけ悔しいけどこの瞬間は本当に安心した。(笑)

すると、さっき僕から財布とカメラを取り上げた警察官が手のひらを返したように、「しょうがねぇな。バイクで送ってやるよ。」と言われ、目的地まで送ってくれた。

バイクで送ってもらっている途中に良い事を思いついた。

記念に一緒に写真撮らない?まさか今度は連行しないよな?

すると警官は苦笑いしながら快諾してくれた。

その時の写真がこちら。

サングラスを掛けてかなりいかつい感じ。。

あ〜怖かった。

でも最後にこの警官は「もし困った事があればいつでも俺に言えよ!」とか言って去っていった。

一瞬「あれ?もしかして良い奴?」って思ったがそんな訳がない(笑)

でもこういった国での賄賂攻撃を避けるには地元の警官と友達になるのが一番なのかもしれない。

実際、ギニア人と一緒に歩いていたらまず警官に賄賂を請求される事はないそうだ。

色々と勉強になりました。

 

さてさて、この一件が終わるまでに約2時間。

丁度ジャンベライブの時間になり暇つぶしにはなったかな(笑)

 

本日のメインイベントジャンベライブ。

会場に着くと沢山の人だかりができていた。

かなり本格的なジャンベライブの模様。

会場に着くと入場料(約100円)を払う。

広さは小学校の体育館の半分ぐらいの大きさで意外と広かった。

そしてほぼ満席でびっくり!

少ししてライブが始まった。

観客は真剣な様子で見守っている。

動画はこちら↓

ジャンベの叩く手の早さやダンスの動きの速さは「同じ人間か!?」と思う程早かったし、リズムもアフリカという感じでホント凄い。

これは日本で是非やって欲しいレベル!

本当に素晴らしいライブをありがとう!

 

賄賂とジャンベライブ、一日で2回衝撃を受けた日でした。

この記事を書いた人
原田 翔太

日本食堂「大和」「和心」代表。
2児の父/ダカールTV/セネガル起業12年目
2015年からセネガルの首都ダカールに家族で移住しています。

セネガル日本食堂「和心」2017年4月グランドオープン。
2号店レストラン「大和」2024年2月プレオープン。
※大和は週3日木~土曜日のディナー営業のみのプレオープン中です。(2024年3月現在)

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