2015年1月にセネガルに来てから首都ダカールにレストラン日本食堂「和心」を開業するまでの記録になります。
以前残していた記録を少しだけリメイクして書かせていただいています。
合計100記事以上続きますが、気長にお付き合いいただけたら幸いです。
日本食堂「和心」近況報告(2015年6月8日~6月14日)
今週も主にお弁当販売とお弁当の販路開拓を主に動いてみました。
国連、ユニセフ、WFP、各国大使館等など、名立たる団体への営業。
そして、なんとWFPからは早速「来週注文したい。」との連絡をいただきました。
World Food Program(世界食料計画)にお弁当を販売するとは・・・。
もう今から楽しみで仕方ありません!
それでは、今週の近況報告です!
6/8(月)
今日はお弁当の注文はなし。
なので、今日は豚肉料理の試作を作ろうと、スーパーマーケットへ豚肉を買いに行く。
今日作るのは豚の生姜焼き。
試作もそうだが、僕自身が食べれるのが楽しみ(笑)
セネガルはイスラム教徒が90%以上を占めるので、基本的には豚肉を食べないのだが、
スーパーマーケットに行けば普通に豚肉を買うことが出来る。
他の肉に比べて1キロ辺りの値段が500円程高いが、それはまぁ仕方ない。
生姜焼きは日本と同じく美味しかったので、ラマダーン(イスラム教の断食)に併せてメニューに加えようと思っている。
実は豚肉料理は、お客様から希望が出ているので、初の豚肉メニューの評判が楽しみだ。
その後はウスターソースを作ったり、今日はゆっくりと過ごす。
6/9(火)
今日は昨日に引き続きお弁当の注文がないので、「焼き鳥ロール寿司」の試作を作る。
鶏肉を焼き鳥のタレで焼いたものにレタスとマヨネーズをつけて、巻きずしにする。
味は美味しいのだが、物凄い美味しいほどではないので、改善が必要だ。
その後、韓国人の友人とランチ。
焼き鳥ロールを食べてもらったら、「もう少し味が濃くても良いのでは?」という感想だった。
ランチはダカールで一番有名なフランス語学校の構内でのビュッフェ。
お客さんは欧米人やお金持ちそうなセネガル人がほとんど。
ちなみにアジア人は僕らだけ。
料理は種類が豊富だったしすごい美味しかった。
久しぶりに日本クオリティのレストランに来れた。
その後、買い出しを済ませ、友人がそのまま家に来て、みんなで夕食。
料理の感想について彼はまるで辛口評論家のようなのだが、
今日作った肉じゃがとトンカツはすごい美味しいといいながら食べていた。
僕は彼が買ってきた大量のビールに酔っぱらってしまい、すぐに就寝。
こっちに来てから全然お酒を飲まなくなったので、弱くなったな~。
6/10(水)
6/11(木)今日はお弁当の注文が17つ。
朝から仕込みに入る。
買い出しでは魚を買いに行ったが、目当てのアジが中々見当たらず。
どうやら今の時期はアジが中々捕れないらしい。
アジ、サバ、鯛は和心のお魚弁当で良く使うので、ないと結構困る。
これ以外の魚でもおいしく出来るメニューを考える必要があるかもしれない。
この日はなんとか、新鮮なアジが見つかったので良かったが。
今日の配達先は日本大使館、JICA、KOICAの3箇所。
KOICAは先週に引き続き、2週続けての注文!
リピートしてくれるというのは本当に嬉しい。
配達後は、新しく販路を開拓しようと営業へ。
今日は、WFP(世界食料計画)、ユニセフ、国連、アメリカ大使館、トルコの企業などへビラ配り。
なのだが、どこの機関も警備が固く、直接担当者と話すことはできなかった。
まぁ当然と言えば当然か。
警備員は全く英語が通じないので、全て僕の拙いウォロフ語でメニューの説明をする。
ちゃんと伝わってるかちょっと心配だったが、警備員はみんないい人で、
「スタッフ全員に知らせておくよ!」とか「掲示板に貼っておくよ!」と言ってくれた。
営業を廻り終えた頃、フランス語で注文の電話が。
おぉ!早速今日廻った所から注文が!と思ったが、先週メニューを渡しに行った韓国大使館からの注文だった。
それにしても今日注文が入ったということは、KOICAから噂が廻ったのだろうか。
だとしたら、メチャクチャ嬉しい。
何にしても韓国大使館初受注。
買い出しと、お弁当の受け取りに行く。
帰宅後、仕込みをすぐやろうと思ったが、炎天下の下歩いていたせいか、フラフラになりグッスリ昼寝!
起床後は元気バリバリで仕込みを始めた。
仕込み後は、「月曜限定、当日注文OKの親子丼」のメニュー作り。
深夜まで掛かったがなんとか終わり、明日日本大使館に届ける事ができそうだ。
普段月曜日は全く注文が入っていないので、反応が楽しみ。
6/12(金)
今日はお弁当が4個。
だったのだが、韓国大使館から追加で1個注文が入り、合計5個。
急いで買い出しに出掛ける。
実は普段は余分に作っているのだが、今日に限って食材がギリギリだった(笑)
なんとかギリギリで間に合い、韓国大使館に無事配達が終えた。
その足で買い出しに出掛け、調味料を買ったり、インターネットのオフィスに行ったり街中を歩く。
その後、日本大使館に丼メニューを届けに行く。
すると、普段は日本大使館の入り口で用紙を買いたりするのだが、毎週の様に僕らが通っているからか、セネガル人警備員の方が顔を覚えてくれていたようで、初めて顔パスで中に入ることができた(笑)
その後、帰宅し、夕食の準備。
今日は学生さん2人が家に来て、日本食を振る舞うことになっていた。
肉じゃが、アジの南蛮漬け、春雨サラダ、野菜炒め、など今日のお弁当の残りと併せて料理。
学生さんは一人はアイセックという有名団体に所属していて、インターンシップでセネガルに来ている。
もう一人の方は、大学院の研究で半年間セネガルに滞在するようだ。
今回は2回目の滞在で、セネガルの宗教家や農業などの研究をしているのだという。
話もかなり興味深く、色々と参考になった。
本当に最近よく思うのだが、最近セネガルで出会う学生さんはみんな本当に優秀だ。
しっかり自分の意見を自分の言葉で喋ることが出来るし、年上だろうが年下だろうが関係なく意見を言うことが出来る。
ゆとり世代が・・・とか言われているようだけど、少なくとも僕が会う若者は本当にしっかりしているなと感じる。
彼らは少し早めに帰宅。
これからもちょこちょこ一緒にご飯食べたりできたらと思う。
6/13(土)
今日はお弁当の注文はなし。
少し朝寝坊して9時頃起床。
最近はお弁当の注文が入ってないと中々起きれない(笑)
でも僕にしても小林にしても日中は歩き回ってるため、もしかしたら疲れが溜まってきているのかもしれない。
今日は市場に扇風機の値段を調べに行くことに。
現在我が家には扇風機もエアコンもないが、それでも今のところは全く問題なく過ごせている。
が、最近暑くなりそうな気配があり、少し早めに手を打とうかなということで、扇風機の購入を検討。
値段を聞くと、大体1,500円~5,000円程。
正直、日本より高い。
安いのはすぐに壊れるとのことなので、少し高いのを買おうかなということになる。
昼食後、メールを確認すると、早速日本大使館から月曜日の丼メニューの注文が入っていた!
しかも7つ入り、中々良い滑り出し。
早速試作を作ろうと、市場の鶏肉屋さんへ。
しかも今日は生きてる鶏をその場で締めてもらい、毛を剥ぎ内蔵を取ってもらった。
これで2,600CFA(約500円)。
捌きたての鶏を渡されると、まだ体温があり生温かい。
早速家に帰り骨抜きをしてみると、新鮮で臭みが全くない。
締めたばかりなので、当然といえば当然なのだが、これなら美味しい親子丼ができそうだ。
しかし、実際に親子丼を作ってみると、肉が若干硬い。
肉自体の味は良いのだけれど、肉はやはりスーパーの鶏肉の方が良さそうだ。
大使館の方たちに食べてもらうのが楽しみだ。
6/14(日)
今日はお弁当の注文が6個。
ここ最近、日曜日にも注文を頂けるようになった。
今日の配達先はJICA所属の日本人の方たち。
ほぼ毎週テニスをしているらしく、今日はテニス後にお弁当を注文してくれたとのこと。
無事12時に配達を終えて帰宅すると、今度は青年海外協力隊の方から電話が。
「今からお弁当2つ注文できますか?」との電話で急いで2つ作り、配達。
実は協力隊の方からは初めての注文で、田舎に住む人達は
「ダカールに来る際にはみんな是非注文したい。」と言っているのだという。
ほとんど営業してないのにこうやって広まってくれるのは嬉しい。
その後、市場で扇風機を購入。
ブランドの良い中古かブランドの悪い新品、どちらの扇風機を買おうかと迷ったが、
結局ブランドの良い中古を買うことにした。
お値段約1400円。
やはり電化製品は日本が本当安い。
その後、買い出しへ。
しかし、ここで事件が起こった!
乗り合いバスに乗っていたら、向かいの人が僕の下に荷物を置きたいようだったので、
足をずらしてくれとやたら足を引っ張ってきた。
「なんだろうな~」と思ったが、彼はすぐ止めたので、気にはしていなかった。
しかし!!!
バスを降りると見事に僕のiPhoneがスられていたのだ。
悔しい且つ物凄い巧妙な手口。
こういう手口は聞いたことはあったのだが、こんなにも上手くやるとは。。。
ある意味関心してしまったが、関心している場合ではない!
かと言って落ち込んでても仕方がないので、予定通り買い出しをして帰宅。
明日は親子丼の注文が7つ入っているので、仕込みをして、夕食を食べ就寝。
それにしても僕のiPhoneはどこに売られているのだろうか・・・?
今週のアフリカ
盗難に遭ったので、今週はそのことについて。
セネガルは首都のダカールを含め、本当に安全な国だと思う。
しかしそれでも最近はスリや強盗などの犯罪が増えつつある。
ちなみに、僕がスリに遭った時のように、スリのような凶悪犯罪でなくても、
基本は単独犯ではなく複数班なのだそうだ。
僕の場合は、一人が僕の洋服を引っ張っている間、隣に座ってるもう一人が
そーっと目にも止まらぬ速さでiPhoneを抜き取ったのだろう。
他にもダカールでは街中でこういった事が起こる。
犯人達は、アイコンタクトでターゲットを見つけ、
一人が注意を引き、もう一人が仕留める(スリをする)。
と、恐らく、ここまで聞いても、「注意不足だ。」とか
強盗ならともかく「スリとは間抜けだなぁ~」と思われるかもしれない。
実際僕もそう思っていた(笑)
しかし、実際に被害に遭ってみると本当に気が付かなかったし、
これは誰でも被害に遭う可能性があると思った。
今回スリに遭ったのは良い勉強だと思ってこれから注意しようと思う。
いや~それにしても、本当にお見事なスリであった。
って、関心している場合じゃないのだが(笑)
1歳息子のアフリカ物語
最近の息子はあらゆる事を真似しようとする!
喋ろうとするし、身体の動きとかもすごい真似する。
と、ここまでは恐らく日本の子ども達も通る道だろう。
しかし、息子の場合ちょっと違う。
なんと、イスラム教特有のコーランの真似をしている(笑)
コーランはお経のようなものなのだが、いつも家に居ても聞こえるし、時に大音量で響いてくる。
息子はそのコーランが聞こえてくると、すごい勢いで「アイヤイヤイヤイヤー!」と唱えだす。
ちなみにコーランが聞こえてくる地域は、比較的治安が良いとされている。
理由は神の手の届く場所だから、犯罪は起こしにくいそうだ。
息子はこのままずっとセネガルに住み続けたら、コーランをマスターするのだろうか?
子どもなだけに記憶力も凄いので、実際そんなことになりそうな気もする(笑)
なんでも!「Q&A」
「現地語を覚えられたとのことですが、どのように勉強したのですか?」
ご質問ありがとうございます!
まず、そもそも僕の現地語(ウォロフ語)はそれ程上手くありません(笑)
ただ、簡単なコミュニケーションを取ったり出来るほどです。
そして、勉強したというよりは、現地の人の話しているのを見様見真似で真似していただけです。
僕はホームステイしていた家族が、英語はもちろんフランス語も一切通じなかったので、ウォロフ語を話せるようになるしかありませんでした。
なので、危機感があったのかもしれないですね。
僕の場合は、とにかく言葉は勉強するという感じではなく、話しかけてみて、間違えて、頑張るの三原則かなと思います。
編集後記
月曜日からの新メニューの注文が早速入り、気合が入ります。
メニューを配布すると、反応が非常に良くて注文してくれるので
こちらとしては物凄く嬉しいんです。
日本だと普通こんなに早く成果が上がることは少ないですからね。
今後も新しいメニューや配達先を増やしていけたらと思っています。
本当にやりがいがある仕事だと改めて思いました。
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