【開業記録VOL.8】セネガル初の日本食弁当販売~前日準備編~

開業日誌
和心の初代お弁当メニュー!

1. 日本食堂「和心」近況報告(2015年5月4日~5月10日)

今週一週間の近況報告です。

今週の近況報告の前に・・・遂に来週からお弁当販売を開始することになりました!
(ここまで長かった・・・。)

なので今週は主に、お弁当販売の準備、そしてお弁当販売の為の準備や新しいアパートでの手続きを中心に過ごしました。

やっと和心事業が走り出します。

5/4(月)

朝食後、以前のアパートの電気代を支払うため、電力会社へ。
結局3件たらい回しにされ、なんとか支払い完了。

続いて、水道局で水道代の支払いもしようと思ったが、今日は担当者が休みだから明日来てくれとのこと。
仕方がない。

水道局の隣の食堂で、セネガル料理を食す。
帰宅し、魚を購入。

実は、先週会った日本人旅行者の方がまだセネガルにいるというのだ!
本来ならもうスペインにいるはずのに、どうやら、航空会社のミスで飛行機に乗れなかったらしい(笑)

チケット代は全額返金されたようだが、予定はかなり変更になったようだ。
彼的には物価の安いセネガルでの滞在が伸びた分にはそれ程影響ないし、せっかくだから予定を変更してもう少しセネガルを廻るのだそうだ。

そんな彼を迎えに行き、地元の市場へ連れて行く。
新しいアパートの近くには賑やかな地元の市場があるので、結構楽しい。

彼は「この辺りにホテルがあったら良いのに。」と言っていた。
今住んでる安宿の周りには、気軽に入れる食堂や屋台が全くないんだそうだ。

その後、一緒に家で夕食。
今日はサバの香味ソース焼き。

彼から今後の話を聞くと、これからヨーロッパ→カナダでワーキングホリデー→南米→中米→ニューヨーク→日本
といった予定で世界を一周するらしい。

旅の途中でワーキングホリデーというのも、旅行者の間では流行りなんだとか。

昔に比べると色んな旅の仕方があるんだな~と感心した。
なんせ僕は相変わらず、沢木耕太郎の深夜特急のような旅しかしたことがない(笑)

5/5(火)

朝一番で水道料金を支払うために水道局へ。
なんとここで、3時間待ち!!!

まだか、まだかと何度も担当の人に聞いても、「もう少し待て。」で気がついたら3時間。
まぁでも何とか支払いが完了した。

その後は、新しいガスを買うため市場へ。
お目当てのガスを買うことができた。

セネガルではこのようなガスを使う。

6kgのガスが入って3,300CF(約700円)
これでうちでは1ヶ月持つかどうかなので、日本に比べるとガス代は安い。

その後は、前のアパートの敷金を受け取るため、前アパートへ。

まず管理人さんのアパートに着くと、ビールが出てきた(笑)
管理人さんはベナン人でキリスト教徒だ。
ビールもワインもウイスキーも大好きだという。

ほろ酔い気分の中、敷金100,000CFを返金してくれた。

ただし、掃除代として8,000CF引いた額ではあった。
これはどうしようもないらしく、まぁ信頼できる人なので素直に8,000CFを支払う。

「これでこのアパートに来ることはもうないのか。。」とちょっと切なくなっていたら、管理人さんから「いつでも遊びにおいで!またビールを用意して待ってるから!」と嬉しいことを言ってくれた。

ちなみにこの時も、「夕食を食べていってよ!」と言われていたのだが、妻が家で待っているということでこの時は、今回は気持ちだけいただくことにした。

ホント、アフリカの人は優しくて大好きだ。

5/6(水)

今日は朝から冷蔵庫を買おうと、張り切って電話を掛ける。
冷蔵庫は中古を買おうと思っている。

ただし、セネガルの中古電化製品は壊れやすいため、現在家庭で使われている中古限定で買うつもりだ。

中古店の家電はアテにならないが、現在進行形で家庭で使っているものなら、すぐに壊れる心配は多少低くなる。

ちなみに冷蔵庫はこのサイトを通じて探している。
Expat Dakar

今日は早速上記のサイトを通じて2つ見せてもらった。
一つ目は僕が行った30分前に売れちゃったらしく、小さい冷蔵庫しかないとのこと。

すると、他の人を紹介してもらい、行ってみると良さ気な中古冷蔵庫が100,000CF。(2万円)
ただし、中古店で売っているので却下。

「中古冷蔵庫が2万円?高い!」と思われた方もいるかもしれない。
しかし、セネガルを含めアフリカでは冷蔵庫などの家電がかなり高い。

これは海外から輸入しているからだ。
僕も始めは「高いな~」と思っていたが、すっかり慣れてしまった。

1件目は断り、2件目。
こちらは、家で使っている冷蔵庫。

しかも、SHARP製品。
値段を聞くと50,000CFA(1万円)でいいという。

あまり綺麗とは言えないが、中々冷えていたしこれはいいなと。
明日もう1件行くことになっているので、様子を見てこれにしようと思う。

帰宅する際にバスに乗ると、何故かタダで乗ることができた。
周りの乗客たちも「今日はタダだ!ラッキーだな!」と言っている。

理由は不明だが、セネガルでは極稀にタダでバスに乗れる。
ちなみに僕は2回目の経験だ。

バス代は50円程だが、ラッキー、ラッキー。

5/7(木)

今日は、昨日に引き続き、冷蔵庫を買いに行った。

見に行った冷蔵庫は、実際に見てみると思っていたのより、かなり小さく値段が高いので、お断りすることに。

なのですぐに昨日のSHARPの冷蔵庫の人に電話して買わせてもらうことになった。

彼はセネガル北部のサン・ルイに引っ越すとの事で「他にもテーブルとか買わないか?」と言っていたのだが、高いしちょっとセンスが・・ということで冷蔵庫だけ買った。

ちなみにサン・ルイは街全体が世界遺産という珍しい街。
多くの外国人観光客がいて、物価はセネガル一高いという。

実際彼も僕が「世界遺産に住めるなんていいなー!」っていうと「いやダカールの方が良いよ!」と言っていた。

大きめのタクシーで冷蔵庫を運び、なんとか自宅まで運び入れることができた。
遂に我が家にも冷蔵庫が来た!

なんか日本の昭和に戻ったみたいだ(笑)

僕はその頃の日本を知らないが、もしかしたら今のセネガルのように素朴でのんびりとしていたのかもしれない。

5/8(金)

朝食後、徒歩10分の魚市場へ。
ここは漁船が漁から戻ってくるのが朝なので、朝一番で新鮮な魚を買うことが出来る。

ダカールの他の市場の漁船は夕方に帰ってくるところがほとんどだ。

今日は捕れたての新鮮なアジを帰って早速刺し身にしてみることにした。
これは、美味しい。

日本にいる時はそれ程刺し身が好きというわけでもなかったが、もうすっかり刺し身にはまってしまった。

その後、ガスコンロを買うためにスーパーへ。
27,000CFA(約5,500円)のガスコンロを購入。

ガスのホースと取り付ける道具をそれぞれ購入。
どちらも5,000CFA(1,000円)程。

帰って取り付けようとしたら明らかに部品が足りない。
インド人スタッフに確認すると、「これで問題ない。」と言っていたのだが。。。

仕方がない。今日はもう閉まってしまったから明日取り替えてもらおう。
夕食はアジフライと野菜の天ぷら。

また、夜に市場を歩いていると、地元の人が多いバーを発見。

イスラム教のセネガルでは外国人が行くようなお洒落なバーはあるのだが、このような現地の人が行くようなバーは珍しい。

お酒の値段も売店で売っている値段もほぼ一緒。
ということもあってか、店内は多くのお客さんで賑わっていた。

僕は普段は家でビールを飲んだりしないが、今度このバーには来てみようかなと思う。

5/9(土)

朝一で魚市場へ。
今日は捕れたてのカツオを購入。(50円)

早速刺し身にしてみることに。
といってもカツオを捌くのは初めてなので、試行錯誤でやってみる。

それにしても、家から歩いてすぐで朝新鮮な魚が買えるので、もう完全に刺し身にハマってしまった(笑)

昨日、ガスコンロを買ったスーパーへ行くと、結局返品してもらうことになった。
結局僕のガスに合うコンロではなかったらしい。

仕方がないので、市場に行くと日本のようなガスコンロを買うことができた。
冷蔵庫も来たし、日本の台所になったようだ!

5/10(日)

火曜日から始まるお弁当販売の為の準備をし始める。
まず、弁当メニューを表を作りなおした。

メニューには4つのお弁当で、サイドメニュー。
それぞれ違うタイプのメニューにする予定だ。

その後、スーパーで調味料や食材を購入。
日曜日なのかたまたまなのか、行った先のスーパーの食材が少なめだった。。

その後、市場で買い物し、今日は夕食にアジフライ。
タルタルソースも自家製だが、美味しい!

それにしても明日からお弁当販売が始まるのは、本当に楽しみだ。
ドキドキワクワクするのなんてすごく久しぶり!

和心の初代お弁当メニュー!

2. 1歳息子のアフリカ物語

最近、息子がとにかく子どもと遊びたがるんです!

先日、アパートの契約をした際にも家に息子と同い年位の男の子がいて、もうちょっかいは出すは、抱きつこうとするわ。

とにかく一緒に遊ぶのが楽しいらしい。

また、僕は基本毎朝、抱っこひもで息子を連れて朝食を買いに行くのですが、途中ですれ違う子ども達に握手を求める息子。

そしてたまに、ものすごい笑顔で愛想を振りまいている。
最近では子どもだけでなく、大人に対しても人見知りがマシになってきたように感じる。

また、セネガルは関係ないが、僕達親の全てを真似しようとする。

箸で食事をしていたら、箸を持ってくるし、洗濯をしていると隣でびしょ濡れになりながらやろうとするし、箒を掃いてたら、ちりとりを持ってきたり。

なんか最近は改めて「成長したな~」と思うことが増えてきた1歳7ヶ月の息子です。

3. なんでも!「Q&A」

今週はY・Mさんからご質問をいただきました!

「セネガルビザが不要になった理由はなんでしょうか?」
というご質問をいただきました。

ビザに関しては元々、日本を含むいくつかの国ではセネガル入国の際、慣行での3ヶ月以内の滞在にはビザは不要でした。
しかし、2013年7月よりいかなる場合でも、ビザが必要になりました。

しかし、それから2年立たずした2015年5月1日より再度ビザが不要になりました。

大統領曰く、「観光ビザ義務化により、セネガルに訪れる外国人観光客(特にヨーロッパ人だと思います)が減少し、改めて観光産業を推し進めていきたい。」などという事を言っていました。

この大統領の判断はかなり英断だったと思います。
この2年間で、恐らくビザ代を巡り利権も発生しているでしょう。

恐らく、観光ビザ撤廃により、不利益を与えられた人も少なからずいると思います。
そういう人達を説得し、観光産業を推し進めていくというのは、今後のセネガルにとっても大きな決断だったと思います。

それこそ、日本やアジアなどから観光客が増えることも考えられます。
セネガルには世界遺産もありますし、最近有名になってきたラックローズ(ピンクの湖)もあります。

そういった観光資源を活かし、これから更に観光産業も活発化するといいなぁと思います。

4. 編集後記

遂にお弁当販売が始まります。

正直、注文が入るのか、そもそもこれからもちゃんと食材などを継続的に買ったり出来るのか不安はあります。

ただこれはもうやってみないとわかりません。
見切り発車な部分はありますが、美味しいお弁当を届けることに全力を尽くすのみ!

日本のお弁当を楽しみにされている方がいると思うので、その期待に応えられるように、僕らも美味しい料理をご提供できたらと思っています。

5.2018年原田の感想

この1週間の事は今でもよく覚えています。

とにかく冷蔵庫やガスを買いにダカール中を歩き回っていました。
普段乗らないタクシーにも何度も乗って「これで注文入らなかったらどうすんだ??」なんて思っていました。(笑)

でもこの時は売り上げが完全にゼロの状態。
毎日貯金が少しずつ減っていくのを見るのは本当につらかったです。

でも逆にそういう気持ちがあったから「早くやらねば!」と思い出来た部分もあったと思います。

この記事を書いた人
原田 翔太

日本食堂「大和」「和心」代表。
2児の父/ダカールTV/セネガル起業12年目
2015年からセネガルの首都ダカールに家族で移住しています。

セネガル日本食堂「和心」2017年4月グランドオープン。
2号店レストラン「大和」2024年2月プレオープン。
※大和は週3日木~土曜日のディナー営業のみのプレオープン中です。(2024年3月現在)

インターン生募集中!
大和、ゲヌ、ビサップの3団体からプランをお選びいただけます。
詳細はお問い合わせください。

YouTube「ダカールTV」を不定期で配信中。

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