JammRekkセネガル人スタッフ同士の喧嘩勃発!?その時のインターン生の対応

アフリカインターン

2017年11月22日にJammRekkが開業して気が付けば1年半が経ちました。
(今回の記事は2019年5月の出来事を書いています。)

開業当初のメニューやカレーとシチューとコロッケの3種類のみ。

そこから新たなメニューが追加されては無くなって、現在は上記プラススパゲッティ、ハンバーガー、サンドウィッチ、オムレツ、ジュース、アイス、焼き飯、パンケーキ、ネムが追加されました。

また、セネガル人スタッフもオープニングスタッフのアリスとアイサトは2人とも学校に通う為退職してしまい、その後はアリスの姉のキキを始め、合計7名のセネガル人スタッフが働いてくれています。

そして2019年1月から現在のファトゥ・デュバル体制になりました。
彼女たちは日頃から頑張ってくれて、料理もちゃんと作ってくれるし言った事も守ってくれます。

また、2人から提案してくれることも沢山あってとても頼りになります。

そんな2人なので僕はてっきり仲が良いと思っておりました。
事実、2人で笑って話している様子も沢山見てきました。

しかしつい先日、2人がお互いに対しての不満が爆発!!

ケンカ一歩手前の話し合いが行われました。

なので、今回のケンカ手前までいった経緯や今後の対策をどのようにしたのか綴っていきたいと思います。

今回は僕もインターン生の3人も彼女たちの姿を見て非常に勉強になりました。

ケンカまでの経緯

今回、セネガル人スタッフのファトゥとデュバルの不満が爆発しそうだという事が発覚をしたのは、インターン生のユキが「明日ファトゥとデュバルと話し合いをする事になりました。」と僕に言ってきてくれたことが始まりでした。

その時にどうやら2人とも不満が溜まっているという事。
そして、その不満がファトゥとデュバルのお互いの業務の事だという事がわかりました。

この時点では、遅番のデュバルが早番のファトゥに対して「ファトゥは最近全然仕事をしておらず、遅番の私にしわ寄せが来ている。」という感じでした。

確かに最近のファトゥの仕事振りは凄い頑張っているとは言えないような状態でした。

というのも、現在セネガルはラマダーン(断食)中。
日中は食べ物はもちろん、水を飲むことも許されません。

そのような状況の中で普段と同じように仕事をするというのは彼女たちにとってはかなりしんどい事です。

また、ファトゥに関してはラマダーン開始した数日後に体調を崩してしまい、ラマダーンすらできない状況になってしまいました。

イスラム教徒の方達は基本的にはラマダーンは行いますが、体調が悪い人は免除していい決まりがあります。

ですが、もしかしたらデュバルからしてみれば「ファトゥはラマダーンもしてないのに仕事もサボって!!」という感情だったのかもしれません。(この点については僕らの推測ですが)

なのでこの時点ではデュバルがファトゥに対して不満があるという状況でした。

インターン生達の見解

さて、このことがわかりまずはインターン生3人に意見を聞いてみました。
(僕は基本は店におらず、インターン生にマネージメントを任せている為)

すると確かにファトゥの仕事振りは体調を崩している事もありよくはない。

ファトゥは元気な時は仕事中に踊りだすくらい元気だが、最近は踊っている姿も見ていないし、本当に体調が悪いのだと思いますとインターン生達には言われました。

また、デュバルも空いている時間は座って休んだり、携帯で電話やゲームをしている様子でした。

座ったり携帯を使う事はセネガルにおいては日常茶飯事なので、もはや怒ったりする事は基本的にはありません。

しかし、デュバルはファトゥに対して思っている事があるのなら、まずは自分自身を正さないといけないよねという話になりました。

落としどころはどうする?

話し合いの前日、インターン生達にまずは落としどころをどうするかを尋ねてみました。

口を揃えて「どちらが悪いという事ではなく、今回の話し合いを機会にJammRekkがより良い方向になればいいと思います。」と言っていました。さすがうちのインターン生達です!!!←自慢(笑)

僕も全くの同意見で、こういう機会は本当にチャンス。

お互いの言い分をしっかり吐き出してもらってより良いスタッフ関係、そしてより雰囲気の良い店になっていってもらえたらと思います。

どんな話し合いが行われたのか

翌日。話し合いの当日です。

15時~実際の話し合いが始まりました。
ファトゥもデュバルもなんだか普段と様子が違います。

まず最初に口火を切ったのはデュバル。
ファトゥの仕事振りについてファトゥに直接意見を言っていました。

デュバルが話し終えると今度はファトゥの出番。
ファトゥもデュバルに対して強い口調で仕事についての不満をぶつけていました。

セネガル人同士がこのように2人で仕事について言い合うという姿を見る事は実は非常に稀です。

しかも年代も同じで最初は仲良しだった2人がこうやって真剣に、しかも店が良くなるような話し合いをしてくれることに僕は途中から嬉しくなっていました。

また、2人の話しを聞けば聞くほど、どちらが悪いというわけでもないというのはきっとお互いもわかってきたのだと思います。

そして彼女たちから僕とインターン生達に対しての要望も上がってきました。

ファトゥとデュバルから日本人インターン生への要望

ファトゥもデュバルも仕事について、僕らから指示が欲しいんだという事を言ってくれました。

指示の内容は、その日の仕込みの料理とそれを誰が作るのか。僕やインターン生達にそれを管理して指示して欲しいと言ってくれました。

話し合いの中でこの指示についても細かな事が2人から要望がありました。

例えばお客さんが予想以上に来て仕込みの時間がなくなった時にどうするかなど。

その点については臨機応変に対応という事になりましたが、引き継ぎの際にそれぞれ彼女たちに営業中の様子がどうだったか今後伝える必要があると感じました。

また、早番のファトゥと遅番のデュバルの入れ替わりの時間帯にレジ締めをちゃんとして欲しいという事も言われました。
レジ締めについては以前から2人から言われていたのですが、今後はより一層しっかりしていかなければと思っています。

このような形で話し合いは終わりました。
ファトゥとデュバルは思いのたけを言い合ってすっきりした様子でした。

今後の対策と喧嘩後の2人の様子は?

今回の主な2人の不満は「自分の仕事はちゃんとしよう」というものでした。

その為には仕組みが必要だろうと、インターン生のユキが1枚の引き継ぎ書を用意してくれました。

簡単な紙ですが、誰が何を仕込んだか、そしてそれをいつ仕込んだのか一目でわかるものです。

話し合い後のこの紙の効果が抜群でした。
お互い仕込みの量を負けない様、頑張って仕込んでくれています。

2人とも自分で言ったからにはやらなければいけないと仕事に火が付いてくれたのだと思います。

そして話し合いの翌日。。。

ラマダーン中にも関わらず凄い数のお客さんが・・・!
これにはビックリしました。

JammRekk営業中にインターン生のユキから「原田さん!今日は凄い数のお客さんが来ています!昨日の話し合いが良かったんですかね!こういう事ってあるんですね!」と嬉しい連絡が入って僕も本当に嬉しかったです。

正直、話し合いがあってお客さんが急増するなんてことはありえません。

でもきっと、スタッフ達が楽しく働いていたら店の雰囲気がなんとなく良くなって、それがお客さんにも伝わったのかもしれません。

こうやってセネガル人スタッフ同士のチームワークが増して、インターン生の施策がハマれば売り上げ目標達成もそう遠くない時期に達成できると思います。

最近新たな試みも始まり、今後はイベントが2件ある予定なので、それもまた楽しみです!

今回のセネガル人同士のケンカ(意見交換)が良い方向に導いてくれました。

インターン生達にとってもすごく良い経験だったと言っていました。

セネガル人と仕事をするという事は、当然日本の常識だけでは成り立ちません。
いかにセネガルの良い所と日本の良い部分を掛け合わせる事が大切だと思っています。

そしてそれはインターン生が日本に帰って仕事をしたり、他の国で仕事をする際に必ず役に立つ事だと思います。
彼女たちにはこれからも沢山試して失敗もして、自身の成長に繋げてくれたらと改めて思いました。

この記事を書いた人
原田 翔太

日本食堂「大和」「和心」代表。
2児の父/ダカールTV/セネガル起業12年目
2015年からセネガルの首都ダカールに家族で移住しています。

セネガル日本食堂「和心」2017年4月グランドオープン。
2号店レストラン「大和」2024年2月プレオープン。
※大和は週3日木~土曜日のディナー営業のみのプレオープン中です。(2024年3月現在)

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