【セネガル6年間】日本人夫婦のアフリカ小学校選び②(5才~小学校編)

セネガルフランス系小学校 アフリカ子育て

こんにちは!

前回の記事では1才でセネガルに来た息子の幼稚園選びについて書かせていただきました。
前回の記事→【セネガル6年間】日本人夫婦のアフリカ子育ての結論①(1才~5歳幼稚園編)

今回は小学校選び編という事で、前回の続きになります。

日本人の小学校選びin Senegal

僕たちは幼稚園選びに関して比較的楽観的でした。
日本でも幼稚園ってそこまで勉強をしたりしないですよね。

幼稚園では友達と遊んだり、先生の話を聞いたり、集団行動を学んだりする場所だという認識。

しかし小学校からは本格的に勉強が始まります。
なので、小学校選びは最初から慎重にやろうと話し合っていました。

ちなみにセネガルでは小学校からは授業はフランス語で行われます。

しかしうちの息子は現地の幼稚園に通っていたのでフランス語というより、現地語のウォロフ語でコミュニケーションと取っていました。

なので親身になってちゃんとフランス語を教えてもらえる小学校を選ばなくては…!と思ったのです。

もう一つ。

実は現在セネガルには両親共に日本人の子どもは息子以外にいません。

いや、厳密には日本人の子どもはいるのですが、駐在員さんの子ども達は基本的に2年~3年でセネガルを離れるので、どちらかというと「このセネガル滞在の間でフランス語(もしくは英語)を話せるようになろう!」という方が多い印象です。(多分)

その為、小学校選びは特に悩みましたが、セネガルで結婚した方などからセネガルの学校について色々お話を伺いました。

今回はセネガルの小学校の紹介と、僕たち夫婦が下した決断、そして今現在息子がどう感じているかを書いていきたいと思います。

公立小学校

幼稚園も公立と私立がありましたが、それは小学校でも同じです。
セネガルの公立小学校は基本的に学費は無料なので、その点は日本と同じですね。

子どもの数が多いので子ども大勢に対し先生一人が授業をするといった感じです。
その為授業が中々スムーズに進まない様です。

特にセネガルでは幼稚園までフランス語を全く話せない子どもも沢山います。
小学校からいきなり授業がフランス語になるわけです。

その為ほとんどの生徒たちは「ポカーン」と授業を聞いて、それをまた先生が再度ウォロフ語で説明します。
フランス語で授業をしそれをウォロフ語で解説するので、実質授業が2倍掛かってしまうんです。

また、多くの学校では先生は教卓で鞭を持っています。
生徒が悪いことをしたり、問題を間違えたりした時に、思い切りその鞭で叩かれて泣き出す生徒もいます。

以前、公立小学校の見学をさせてもらった事があるのですが、それは驚くような光景でした。

授業中、問題を間違えた生徒に対し鞭で思い切り叩く先生。
生徒がふざけても同じように鞭で何発も叩く先生。

「現代でもこんな事が普通に行われているのか?」と衝撃でした。

そういう事もあってか、多くのセネガル人は自分の子どもを公立小学校に入れたがりません。
少なくともうちで働いているスタッフは全員口を揃えてそう言っています。

むしろ「私がここで働く理由は子どもを私立の学校に通わすためだ。」というスタッフもいるくらいです。

幼稚園まではそこまで公立と私立の違いはわかりませんでしたが、小学校からは大分変ってくる印象です。

私立の現地小学校

私立の現地小学校とは、校長先生や先生の大半がセネガル人もしくはアフリカ人で、生徒のほとんどは地元のセネガル人の子ども達です。

公立小学校では中々授業が進まない事は上記に書かせていただきましたが、これは私立小学校でも同じことが言えるようです。
いきなり授業がフランス語になっても理解できないですよね。。

また、私立小学校は学費もピンキリで、様々な学校があります。
ほとんどがイスラム教系の学校ですが、キリスト教系の小学校もあります。

イスラム教徒の学生はイスラム教の小学校へ、キリスト教徒の小学生はキリスト教の学校へ通う生徒が多いようですが、中にはキリスト教徒の子どもがイスラム教の学校に通うこともあるようです。

息子の小学校選びをした際には、キリスト教の私立小学校も見学へ行きました。
公立小学校とは違い、授業もスムーズで、先生も優しく授業をしているのが印象的でした。

ただ、生徒はほぼ100%セネガル人もしくはアフリカ系の生徒だったので、純日本人の息子は浮きすぎて見学に行った時もずっとジロジロと見られていました(笑)

そういう理由もあって私立の現地小学校は断念しました。

インターナショナルスクール(フランス系小学校)

セネガルの首都ダカールにはインターナショナルスクールがいくつか存在します。
大きくフランス系、英語系、バイリンガルスクールの3つに分けられます。

そのほとんどがフランス語がメインですが、校内では英語しか話さないインターナショナルスクールも存在します。
しかし、今回はフランス系のインターナショナルスクールという前提で書かせていただきます。

セネガルインターナショナルスクール

息子の小学校選びの際には4つのフランス系小学校を見学させてもらいました。
それぞれ違いがあり、授業時間、昼食スタイル、放課後のアクティビティ(クラブ活動)、英語の授業の頻度などの違いがあります。

地元の公立小学校に比べると、かなり日本の小学校に近いです。

通っている生徒の国籍は本当に様々で、セネガル人、フランス人、アフリカ諸国、ヨーロッパ諸国、アメリカ、中東etc…本当に沢山の国籍の子どもがいます。

先生はフランス人が多い学校もあればセネガル人が多い学校もあるのですが、基本的に先生はみんなフランス語がネイティブスピーカーです。

ちなみに今現在息子が通っている小学校は先生の8割がフランス人で、生徒も国籍は本当に様々です。

日本人(アジア人)は学校で息子一人だけですが、とにかく校内に色々な国籍の子ども達がいるので息子がマイノリティになる事もなく、学校生活を送れています。

また、先生が本当に親切で息子には日本語で喋りかけたり、スペイン人の子どもにはスペイン語で話しかけたりしてコミュニケーションを図ってくれます。

こういうの日本だと当たり前だと感じられるかもしれませんが、地元の幼稚園では全くなかった事なので、最初は一々感動していました(笑)

今まで通っていた幼稚園の先生たちは、日本と中国の違いすらわかっていない先生も沢山いたので…。

セネガルフランス系小学校

2年間フランス系小学校に通い始めて…

地元の幼稚園3つ、フランス系小学校1校に通った息子に話を聞くと、今の学校が断トツで楽しいみたいです。
先生も優しく、友達も色々な国籍の子がいて日本人の自分でも普通でいる事が出来ると言っていました。

また、授業や休み時間にも楽しい工夫がされている様で、今の小学校に通わせて良かったなぁと感じています。

大変な事と言えば、他の子ども達がほとんどフランス語が流暢に話せるという事で、それに付いていくのが大変なこと。

実質うちの息子は通い始めて2年ですが、他のフランス人の子ども達と比べたらフランス語の読み書きや会話はまだまだです。
しかし先生がかなり気を遣ってくれ、個別でフランス語を教える時間を作ってくれたりしているので、少しずつフランス語もわかるようになってきたそうです。

セネガル現地の学校にももちろん良さはありますが、先生の気遣い、学校側の対応、子どもの満足度を考えるとやはりフランス系やインターナショナルスクールはかなり良いと思います。

その分学費は高く、100,000CFA(2万円)~200,000CFA(4万円)、アメリカ系の学校では毎月20万円以上掛かるインターナショナルスクールもあります。

セネガルフランス学校

6年間セネガルで子育てをした結論

6年前にセネガルに1歳の息子を連れてきた時は右も左もわからずどうなることやらでした。
(文字通りタクシーの運転手に右左の説明もわかりませんでした(笑))

幼稚園選びでは失敗もしましたが、今通っている小学校はすごくいい学校なので本当に良かったと思っています。

色々な国籍の友達が出来て友達の家に遊びに行ったり、授業や課外活動もすごく楽しいようです。
また、先生のやる気も全く違います。

特にこのコロナ禍の中で2020年3月~8月までセネガルの全学校が休校になっていたのですが、息子の小学校ではしっかり毎日課題が送られてきました。

毎日先生がメールを送ってきてくれていたので、当時6歳の息子でもギリギリ自宅学習ができました。

しかし、もし現地の学校に通っていたらオンラインでの課題はなかったでしょう。
そう考えると学校選びは本当に重要だなと考えさせられました。

とはいえ言語の面などではまだまだ課題があります。
息子は見た目も完全に日本人の純日本人です。

将来、日本の学校行ったり、日本の企業に勤める可能性も全然あると思っています。

その上で、敬語がわからないと困る事があったり、日本の規律や暗黙のルールみたいなものは日本の学校や社会で少しずつ培われていくものだと思うので、そういう事は親が教える事も中々できません。

もし今後日本に住んだり仕事をしたいというのであれば、高校生頃から一人で日本に留学させる事も検討しています。

これから海外留学を考えている方へ

コロナが明けたら海外移住や留学をされる方もいらっしゃると思います。
その中で小さいお子さんを連れていかれる方ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。

僕らは1歳の息子と一緒に渡航する前は色々と心配をしていました。
しかし、蓋を開けてみると元気に健康に過ごせていますし、すごくいい経験が出来ているとも思っています。

大きな不安も不要ですが、過度な期待もしない方がいいと思っています。

例えば「子どもの頃から海外に住めばフランス語や英語をすぐに覚えられるかもしれない。」

しかし実際問題、うちの息子は幼稚園で3年間使っていたウォロフ語は既に忘れてしまっていますし、フランス語も当然フランス人の子ども達と比べたら読み書き、会話とも上手くはありません。

なので1年や2年、海外で外国語を学んだとしても、子どもがその後語学を忘れてしまう可能性は非常に高いです。
(もちろん5年、10年いれば話は別です)

しかし、幼稚園や小学生の頃に海外留学をする事が無駄な事かと問われれば全くそんな事はありません。

むしろ幼年期の価値観を形成する大切な時期に異国の人たちに触れる事は非常にいい経験だと思います。

特に2歳~5歳頃の子どもって、自分とセネガル人の違いがわかってないんですよね。
自分も同じ人種で国籍でと思っていた節もあったりします。

なので、大きくなった時に本当の意味でセネガル人の考え方や想いがわかるようになっているかもしれません。
僕自身は18歳で初めて海外に出たので、それに比べたら間違いなくそうなると思うんです。

海外での子育てに限らず、子育てって正解が何かはわからないまま日々が過ぎていきます。

これからどうなるかはわかりませんが、今のところセネガルの幼稚園と小学校で楽しく伸び伸びと育っています。

セネガルで子育てや留学に興味のある方は是非ご連絡ください!

この記事を書いた人
原田 翔太

日本食堂「大和」「和心」代表。
2児の父/ダカールTV/セネガル起業12年目
2015年からセネガルの首都ダカールに家族で移住しています。

セネガル日本食堂「和心」2017年4月グランドオープン。
2号店レストラン「大和」2024年2月プレオープン。
※大和は週3日木~土曜日のディナー営業のみのプレオープン中です。(2024年3月現在)

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