名前:Yumeさん(女性)
期間:2017年12月24日~2018年1月2日(2週間)
年齢:22歳
職業:大学3年生
Yumeさんは都内の大学に通い、フランス語を勉強していてフランス留学経験もあったこともあり、セネガルに来た時点でフランス語がかなり喋れていました。
私達スタッフから見てもすごいフランス語で今までインターンに来てくれた方の中でもかなり話せる方でした。
そんな彼女はフランス語を使って試作会を行ったり、首都のダカール中心部での街頭アンケートを実施したりと短い期間で沢山動いてくれていました。
それでは、Yumeさんの体験談です。
1.なぜインターンに参加しようと思ったか
これから就活を進めていく上で私の中での5つの疑問点を解消したかったからです。
疑問1.発展途上国で自分が生活していけるのか。
疑問2.国際協力の分野で働く覚悟が自分にあるのか。
疑問3.国際協力のトレンドがビジネスに移行しているが、日本企業が途上国に進出していくなかで途上国を苦しめないのか。(植民地時代のようにならないか)
疑問4.途上国の人達(セネガル人)は先進国の援助や企業の進出に対してどう思っているのか。
疑問5.セネガル人の国民性やフランス語に対する考え方。(卒論のテーマがアルジェリアの国民性とフランス語に対する考えなので比較したかった)
あと、海外インターンした方が就活の時などに企業のウケが良いのではないかという考えも正直ありました。
インターン生としてどのような活動をしていたか。
日本食レストランの和心ではセネガルスタッフと一緒に配膳や見張りなどを行っていました。
セネガル人をターゲットにしたジャムレックでは実際に料理を作ったり、販売したり、セネガル人の口にあう日本食を売るために味覚調査を行いました。
味覚調査について詳しく説明すると、セネガル料理はご飯とその上にソースをかけた味の濃いスタミナのある料理が多いです。
それに近いカレーやシチュー、牛丼をセネガル人の味覚に合うように店舗付近のワッカムエリアとビジネスマンの多いダカール中心部でセネガル人に試食してもらい改良していきました。
国際協力に関する授業で現地の人を参画させる重要性を知っていたのにもかかわらず、味覚調査の話し合いにセネガル人スタッフ参加させていませんでした。
そのため失敗もあったので、現地の人と協力して活動することの大切さを再確認しました。
インターンに来て良かったと思ったこと
アフリカに来て色々な人に出会い視野が広がったことです。
和心では日本食レストランの他に宿も経営しています。
和心にはJICAや開発コンサルタント、青年海外協力隊、あしなが育英会などの国際協力に携わる人やアフリカに進出しようとしている日本企業の人、世界中を旅している旅人か訪れます。
普段会うことのない人々と交流していくなかで、色んな生き方があるということや自分が将来なりたい姿をイメージすることができました。
インターン中には現地にいる日本人やセネガル人との深い交流ができると思います。
インターンに来る前の語学力
英語 TOEIC 700点後半
フランス語 DELF B2
セネガルに来て、学問的な話などの難しい話をしない限り、ジェスチャーで大体なんとかなると思いました。
インターンで成長したこと影響されたこと。
大きく3つあります。
1つ目は自分は途上国でも不自由することなく生活していける自信がつきました。村で寝泊まりして、意外とやっていけると思えました。
田舎者だからかもしれませんが…(笑)
2つ目は味覚調査に失敗したことで、現地の人を参画させることの重要性を再確認できました。
初めはセネガル人スタッフを味覚調査の話し合いに参加させることなく進めていたので失敗してしまいました。
授業で重要性を学んでいたのにもかかわらず、実行できなかったことは悔しかったです。知識をもとに正しく行動しているか確認することが大切だと思いました。
3つ目はセネガルにいる人達に出会ってもっと魅力的な人間になりたいと思うようになりました。
和心の方達はもちろん、セネガルで出会った皆さんは本当に温かく、自分のやりたいことを実現させてキラキラしている素敵な人達ばかりでした!
インターン期間中の一番の思い出
車の見張りをしながら和心のセネガル人スタッフと話したことです。
彼はダカール大学で学びフランス語と英語を使いこなせる人です。
余談ですが英語を話すと男になった気分になり、フランス語を話すと女になった気分になるから英語の方が好きと言っていました(笑)
そんな彼と植民地支配について話していたときに彼が「植民地支配は悪いけど必要だった」と言ったことが私の中で衝撃的でした。
セネガルはフランスから独立していますが、現在もフランス語話者が就職に有利であったり、フランスの管轄下である点が多々あります。
植民地化は悪い影響が沢山ありますが、少なからず医療や科学の進歩など良い点もありました。
そのことを被害者の立場から客観的に判断していてすごいと感動しました。
もし私だったらそのように判断できなかったかもしれないと思ったからです。
こんな優秀な人達がいるのにもかかわらず、よい就職先が見つけにくいことに対してやるせない気持ちになりました。
雇用を生み出すだけでなく、やりがいを持って働ける環境を整える必要があると考えました。
これからインターンにくる人に一言
就職先を決めるにしても、アフリカに行くにしてもとても大きな決断だし、勇気も必要だと思います。
私はスティーブ・ジョブズのスピーチを聞いて、ここに来ることを決断しました。
もし自分が明日、1年後もしくは5年後死んだとき何を一番後悔するのか想像したときに私の答えはやりたいことをやらないことじゃないかと思ったんです。
もし自分の心からやりたいことにアフリカのインターンが含まれているのだとしたら、ぜひ行くべきだと思います。頑張って下さい!
原田から感謝を込めて
Yumeはインターン期間が2週間と短い事もありセネガルに来る前から何をやるのかを結構話し合いました。
彼女はフランスにも留学経験があったり、東南アジアでも試食会をやったことがあったりしたので、「ダカール中心部で試食会を開催する。」というのをまず目標にしてセネガルに来てくれました。
その時点ではレストラン近辺での試食会は開催したことがあるものの、ダカール中心部ではまだ開催したことがなかったのです。
(セネガルの場合、ダカール中心部とそれ以外の場所はマーケティングを考えるとかなり違います。)
彼女が書いてくれたように試食会は大成功を収めたわけではなくまだまだ改善点もあったと思いますが、それでも多くのセネガル人にカレーを食べてもらい味か好みかどうか、価格帯はどうか等のヒアリング調査を行ってくれました。
そしてダカール中心部での試食会終了後、みんなで話し合いをして今度はうちのセネガル人スタッフ達にもう一度試食してもらう事にしました。
理由はダカールのセネガル人ビジネスマン達は忙しからか、試食をしても詳しくヒアリングができない、それならば少人数でもうちのセネガル人スタッフ達にもう一度やってみようとなりました。
今度はカレーに色んな風味を加えてみました。
唐辛子、酢、砂糖、コショウをそれぞれ加えたカレーにしてみました。
驚いたのは酢入りカレーの人気が高かったこと。
セネガルにはヤッサという伝統的な料理があり、それは玉ねぎソースに酢とレモンとマスタードを加えたもので、少々酸っぱさがあります。
セネガル人はそんなヤッサの酢の味が大好きなので、それが理由だと思いますが、これには驚きました。
中々日本人の常識な通用しないなと(笑)
それと共にアフリカでカレーを流行らせるという事はそんなに簡単な事ではないということもよくわかりました。
そんな事をYumeが来てくれた2週間でみんなで力を合わせてやってくれていました。
また、年末年始という事もあり大晦日はみんなで握り寿司を作って、特別に日本酒を飲んで朝まで語り尽くしたりと楽しくて。
個人的には凄いな~と思う事が多々ありました。
そんな彼女には是非その特技でもあるフランス語で就職をしてもまた西アフリカに戻ってきて欲しいと密かに思っています(笑)
Yume、セネガルに来てくれて本当にありがとう!
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