アフリカの物価は本当に安いのか?セネガルの物価は5分の1のウソホント

アフリカビジネス

「アフリカって物価がすごく安いんでしょ?」というのは普段から結構言われる事があります。

「コーヒーが一杯10円で飲めるって本当?」
「美味しいセネガル料理が100円以下?」
「フランスパンが1本30円!?? 本当なの??」

答えは「はい、どれも本当です。」

しかし、だからといってアフリカでは全ての物価が安いかと言われれば全くそんなことはありません。

今回僕は日本に一時帰国した際に日本で買い物をしましたが「日本安い!」って何度思ったことか・・。
特に100均とニトリ、飲食店の安さには改めて驚愕しました。

なので一部のものが安くても他はすごく高いという事はどこの国でもあると思います。

そこで今回はアフリカの物価の指標について、僕個人の目線でご紹介させていただきます。

アフリカと言ってもちょっと範囲が広すぎるので、僕が住んでいるセネガルの首都ダカールでの「高いもの」と「安いもの」をご紹介させていただきます。

それではセネガルで買うには安いものと高いものをご紹介させていただきます。

高い!海外からの輸入品

まず大前提としてセネガルは日本に比べて平均所得が低いです。
その為日本と同じ価格だとセネガル人からしたら「高い!」と思っています。

その事も踏まえつつ今回はお話しさせていただきます。

まずセネガルで高いものといえば、それは「海外から輸入されるもの」です。
輸入品は基本的にどれも日本よりも高いです。

セネガルは輸送費、関税がとにかく高いです。

昔は中古車は安かったそうですが、少し前に税制が変わり7年以上乗られている車の税金がかなり上がってしまったようです。

政府としては出来るだけ古い車は輸入させたくないこともあり、今では新車か比較的新しい中古車のみ輸入されているようです。

ただし、それでも脱税をする人も中にはいるそうですが・・・

アフリカの電化製品

まずセネガルでは高いと思う第1弾はなんといってもそれは電化製品!

パソコンやスマホなどの電子機器、カメラ、エアコン、冷蔵庫などは明らかに日本よりも高いです。
日本と同じくらいの値段のものもありますが、それだと質は明らかにアフリカの商品の方が低くなります。

日本で買う商品と同等の質の物を求めるとなると間違いなくかなり値段が高くなります。

もし「アフリカって物価安そうだから、現地でパソコン買おうかな。」と思ってる方がいらっしゃったら絶対に日本で買われることを強くお勧めします。

新車・中古車

セネガルでは車は作られていないので全て輸入に頼っています。
なので、ものすごく高いです。

安い車があってもそれは何年も前のものや、何十万キロも走っている車です。
基本的にスピードメーターは壊れています(笑)

最新の車もありますが、びっくりするほど高いです。

ガソリン

車も高ければガソリンも高いです!
セネガルではレギュラーガソリンが1リットル150円ぐらいです。

もちろんガソリンは変動が激しいですが、先日日本に一時帰国した際に確認したら日本では120円、セネガルでは150円でした。

お金を持っていない現地の人たちは当然「ガソリン満タン!」なんて給油はしません。

車だと「400円分や600円分」、バイクだと「200円分」などかなり少ない量でしか給油しません。

200円だと1リットル強しか給油できていませんが、それでも多少なら走れます。

ちなみにうちの居候もバイクを持っていて(借りている)通学の時に使ったりしているのですが、最近バイク乗ってないな~と聞いてみると「ガソリン代がないから」と言います。

電気代

アフリカでは電気代も高いです!
電気代の高さは地元の人も嘆いています

今うちはエアコンはレストランの営業中しか稼働させておらず、基本的には暑さ対策は扇風機のみですがそれでも電気代は高く感じます。

万が一日本の感覚でエアコンや暖房を稼働させたりしたら、もうとんでもないことになりそうです。

以前日本人の方に電気代のお話しを伺うと、一家族1ヶ月4万円~5万円と言っていました。

かなり高いですよね。
そのくせ停電したりもします。。。

ちなみにセネガルの電力会社は「senelec(セネレック)」と言います。

携帯代・ネット代

携帯の通話料の高さは僕は本当にビックリしました。
1分間で約20円~30円。

日本の感覚だとそれ程高くないと思われるかもしれませんが、セネガルの感覚だとかなり高いです。

その割にセネガル人は電話やメールが大好き。暇さえあれば電話しています。

うちのお手伝いさんも給料が入ったらまず携帯のプリペイドカードを買ってチャージして家族や友達と電話しています。

プリペイド携帯なので、料金がなくなったら電話できなくなってしまいます。

「遅刻するなら電話してくれ!」と言っても「だって携帯のクレジットが切れて電話できなかったんだもん。」と言われたら、ちょっとこっちは反論できなかったりします。。(笑)

薬代

個人的にはこれが一番問題だと思ってます。
薬局での薬代。

セネガルって地元の人がいく病院代はものすごく安いです。
保険なしでも診療代だけなら400円程。

治療代もたかがしれている。

それで病院の先生から「じゃあこの薬とこの薬を飲んでおけば大丈夫だから・・・」と3種類か4種類ぐらいの薬が処方されて薬局に持っていくと「はっ、はっせんえんん・・??(8,000円)」ということもよくある。

最近では少しずつ安い薬も出てきた印象ですが、とにかく薬代は高いです。

ちなみに薬は病院では処方されず、薬局でヨーロッパから輸入されている市販のものを買います。

薬も全て輸入なので高くなってしまう。

最初に書いた通りこれが結構問題で。
セネガル人って貯金が全くない人も沢山います。

本当にその日暮らし、もしくは月給をもらっていても全て使ってしまって貯金はゼロという人は多い。

そんな人は薬代8,000円は到底支払えません。
たまに全く知らない人がうちに来て「薬代をください。。。」と言ってくる人もいます。

また、以前うちのお手伝いさんが病気になり1週間仕事に来れなくなってしまいました。

その時にも薬代が6,000円だったのですが、「薬代を支払ったらお金が全てなくなっちゃった。。。」と言っていました。

セネガル人では保険制度もありますが、実際恩恵を受けているのはほぼ公務員のみという状況で、一般市民は完全に無保険状態。

薬代が高いというのは個人的には一つの社会問題だと思っています。

安い!アフリカで調達できるもの達

基本的にセネガルの物価は日本に比べて安いです。

美味しいセネガル料理が最安で一食100円でお腹一杯食べられ、コーヒーも1杯10円で飲めます。

セネガルで安いものはセネガルにあるもの、そして地元の人も買う頻度が高いものです。

地元食材

セネガルの地元の市場に行くと野菜や魚などは日本と比べてかなり安いです。
トマト1個20円~、ニンジンやキュウリ、キャベツなども安いです。

セネガルでは高いとされている肉も日本と同じくらいです。
セネガルで採れるものは基本的に安いです。

日本では高いマンゴーやスイカもセネガルでは格安でマンゴーは1個20円、スイカは100円程で買うことができます。


セネガルの特大スイカが1個100円~。

タクシー代、バス代

ガソリン代が高いということは書かせていただきましたが、それに比べてタクシー代とバス代はかなり安いです。

バス初乗り20円~。うちからダカール中心部で1時間弱掛かりますが40円。

タクシーも10キロ先まで400円~500円ぐらい。
ガソリン代に比べてタクシーやバス代が安い一番の理由は人件費の安さでしょう。

人件費

人件費が安いのはタクシーやバスの運転手だけではありません。
セネガルでは大卒でも月給2万円ももらっていればそこそこもらっている部類に入ります。

もちろんかなり高額もらっている人もいますが、そういう人は本当にごく一部の人達のみ。

なのでセネガル人の多くは大家族で住む人が多いです。
家族みんなでお金を稼いで生活を成り立たせます。

その中にはヨーロッパやアメリカ、中には日本などに出稼ぎに行く人もいます。
そうでもしないと大家族を養うのは中々大変です。

うちのセネガル人スタッフの給料はそれ程高いわけではありませんが、みんな給料に関しては文句を言わず働いてくれています。

水道・ガス

電気代は高いけど、なぜか水道代とガス代は安めです。

セネガルって降水量が少ないので勝手に水代は高いと思っていたのですが、意外とそうでもありませんでした。

ガスは日本の様なガスではなく、ボンベ式のプロパンガス。
タンクに入ったガスがなくなったら交換するシステムです。

うちはガスをかなり使う方だと思いますが、一つ800円のタンクで約1週間もちます。
一人暮らしの方の中にはそのタンク一つで1年近くもつんだとか。とにかく安いです。

余談ですが、うちのスタッフのアブライはよく給料の前借をするのですが、その大半は「家のガスが切れたから1000円前借したい。」です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

セネガルの物価の感覚が少しでもおわかりいただけたのなら嬉しいです。

「発展途上国=物価が安い」というのは間違いでもあり、一部正しい部分もあります。

ただ僕の感覚では日本に一時帰国していた時に100均ショップやニトリへ行き「日本はこんなに高品質なものがどうしてこんなに安いんだ!?もしかして日本って物価安い?」って思ったりました。

物価の高い安いというのは本当に物によるのだと思います。
今後もしセネガルで製造業などが発達してきたら今と物価の感覚は大きく変わるのだと思います。

良質な薬だけでも自国で作ってもらえればもっと安く薬が買えて困る人が減るのにな~と思います。

この記事を書いた人
原田 翔太

日本食堂「大和」「和心」代表。
2児の父/ダカールTV/セネガル起業12年目
2015年からセネガルの首都ダカールに家族で移住しています。

セネガル日本食堂「和心」2017年4月グランドオープン。
2号店レストラン「大和」2024年2月プレオープン。
※大和は週3日木~土曜日のディナー営業のみのプレオープン中です。(2024年3月現在)

インターン生募集中!
大和、ゲヌ、ビサップの3団体からプランをお選びいただけます。
詳細はお問い合わせください。

YouTube「ダカールTV」を不定期で配信中。

原田 翔太をフォローする
アフリカビジネス
原田 翔太をフォローする
アフリカ起業人ブログ
タイトルとURLをコピーしました