【VOL.5】アフリカで家族・インターン生とのレストラン和心開業までの道INセネガル

開業日誌

1. 日本食堂「和心」近況報告(2015年4月12日~4月18日)

今週1週間の近況報告をさせていただきます!

4月に入り、日中は少し日差しが強くなってきました。
セネガルの長い夏がそこまでやってきたように感じます。

それでは今週の近況報告をさせていただきます。

今週は先週からずっと探していたアパートの契約が完了しました!

4/12(日)

朝食後、妻と息子と一緒に目ぼしい物件へ。
この物件は昨日見つけた物件で、良さそうだったので2人を連れてきてみた。

改めて見ても、かなり良く、妻も気に入っている様子。
そして何より、他の物件では息子は「場所見知り」をして歩きたがらないのだが、ここでは終始走り廻っていて、楽しそう。

ここで決まりかな。

後付かもしれないけれど、なんとなくここを紹介してもらいドアの前を見た途端、「あ、ここになりそうだな。」という予感はあった。

大家さんも良い人だし、ここなら安心して住むことができそうだ。
ということで、アパートはここに決定!

セネガルアパート

場所も良いし、清潔感もあるし、間取りも良いし、キッチンも広いし、洪水も起きにくそうだし、そして家賃も安い。

今日は仮契約をして、明日本契約をすることになった。
家賃は135,000CF(約27,000円)

恐らく、他の物件に比べて安い理由は、一つ一つの部屋とリビングが狭いからだと思う。
でも、部屋が広い必要はないし、生活感があるのですごく有り難い。

部屋が狭いと言ってもどの部屋も6畳程はあるので全く問題ない。
(今まで見てきたダカールのアパートはどれも部屋が無駄に広かった)

その後は、近くの魚市場で魚を、野菜市場で野菜をそれぞれ購入。
(魚市場と野菜市場がアパートから徒歩圏内なのは物凄く良い!今の物件はバスを乗り継いでいかなければならない。。。)

一旦帰宅し、昼食後、日本人の友人2人と僕が以前ホームステイしていたセネガル人家庭へ。

彼らは小売ビジネスを検討していて、市場調査をしたいとのことでセネガル人家族にカタログを見せながら話を聞きにいった。

特にキッチン周りのタッパーなどの需要があるか聞いてみた。

しかし、電子レンジを持っていないセネガル家庭ではタッパーは「タダの入れ物」に過ぎないようだ。

タッパーがプラスチック製だと伝えると、「子供のお皿やコップにはいいわね。」と言っていた。

しかし、この日一番注目された商品は、カラフルなアクセサリーケース。
「こんなに可愛いのは見たことがない!」と物凄い欲しがっていた様子。

やはりセネガル人女性は派手でおしゃれなものにならお金を払ってでも欲しいというニーズがあるようだ。

実際、セネガル人女性の多くは給料のほとんどをファッションに使うようだ。
特に大切な祭りなどの行事の際には必ず民族衣装を新調し、髪の毛もしっかり編んでもらい化粧もバッチリ。

食費を削ってでもオシャレでいたいというのが首都に住むセネガル人女性の、特に若い女の子の心情のようだ。

その後、その日本人の友人も交えて我が家で夕食。

今日は鯛の鍋を作ったのだが、鯛の出汁が出ていて物凄く美味しい。
一通り食べた後、雑炊を作ったのだが、こちらも旨い。

デザートには手作りのあんこと白玉で締めた。

4/13(月)

朝食後、アパートの本契約の為に大家さんの自宅へ。
契約前、大家さんに奥さんやお子さんも紹介してもらった。

これは僕の方から家族を紹介してほしいと強く希望した。
やはり、家族や自宅を紹介してくれると安心する。

それでも念には念を入れ、大家さんのIDカードのコピーをもらう。

セネガル人は国民全員がIDカードを持っているので、万が一「いや、持ってない」と言われたら怪しいと思っていたのだが、大家さんは快く見せてくれた。

これで、安心して契約することができる。
敷金・礼金と合わせて3ヶ月分の家賃を支払い、無事に契約成立。

そのまま大家さん宅でお昼ご飯をご馳走になる。
ヤーサ ポアソン(魚と玉ねぎの炒めもの)は今までで一番ぐらい美味しかった。

セネガルの国民食の一つ、ヤーサ オー ポアソン↓
ヤッサポワソン

ご飯を美味しくいただき、5月からよろしくお願いしますということで別れた。

帰り道に魚市場でアジを購入し帰宅。

アジは団子にしてハンバーグ風あんかけにしたら中々美味しかった。
これもお弁当メニューに加えられそうだ。

夜は友人のセネガル人家庭へ。
なんと、そのセネガル人の友人が10月から日本へ行くことになったという!

彼の弟が日本にいて、北海道の日本語学校に通うための書類を見て欲しいということで喜んで手伝った。
その書類を見ながら一番驚いたのは彼の年齢!

余裕で30歳を超えていると思ったら、25歳!
まだ25歳だったとは。。。まさか年下だとは思わなかったよ。

セネガル人の年齢は中々わからないものです(笑)

4/14(火)

今日は昼過ぎからレストラン物件を探しに街中をぶらぶら。

昨日まではアパートの物件探しだったので、レストランの物件探しは同じ物件探しでも新鮮だ。
初めて行くような場所もあったので、色々と新しい発見があった。

色々と散策していると一軒家を改造してレストランにしたような物件を発見。

ただ、家賃が20万円以上とセネガルにしては超高額。
まぁ場所も良いし、広いしそれぐらいが相場なのだろう。

歩きまわっている内に魚市場を発見。
ここはダカールでもかなり大きな魚市場で、外国人の姿もチラホラ。

日本人もここまで買いにくるらしい。
海辺で売られているので、新鮮な魚が手に入るのだ。

この市場についてはブログにも書いたので、そちらもご参照までに。
https://shotaharada.com/archives/3627

4/15(水)

今日はほぼ外出せず家で作業していた。
ブログの調子がおかしかったので修正したり、和心スタッフの小林とスカイプをしたり。

外出は昼食を買いに近くの屋台に行ったのだが、なんと屋台が取り壊されてなくなっている。
「どうしたんだ!?」思いと周りを見渡すと、屋台のお姉ちゃんの姿が。

どうやら、警察に無許可で営業していたことがバレたらしい(笑)
なんで許可取ってなかったのか聞いたら、「だって、お金がなかったから」と言う。

まぁそれもあるのだろうが、正確には「お金を払いたくなかったから」だろう。
許可証には約4,000円程支払う必要があるのだが、多分ここの屋台の売上を考えれば、「お金がない」ということはないだろう。

というか、本当に警察が見回りにくることにちょっと驚き。
僕たちは外国人ということもあり、特に狙われやすそうなので、確実に資格を取らなければいけないと改めて思った。

夕飯はおでんを作った。
手羽先肉と大根、じゃがいもを入れて煮込む。

セネガルの手羽先は少し癖があって鶏臭さがした。
ん~、この状態では和心で出すのは難しいなという感じ。

セネガルの肉の状態が良くないということもあるが、やはり日本の肉はすごく美味しいと思う。
安い鶏肉でも脂がしっかり乗ってるし、パックの肉でも臭みはほとんどない。

養鶏所で育てている段階から全く違うのだろう。
そこは日本人な得意なところだ。

逆に魚介類はそういった日本人の細やかな性格は必要ない。
脂の乗りの違いはあるけれど、それよりも魚はとにかく新鮮であれば美味しいのだ。

その点、セネガルで肉よりも魚に美味しさを感じることは改めて納得できる。

それでも焼き鳥屋をする以上、なんとかして新鮮な鶏肉を仕入れなければならない。
本当に、焼き鳥に合う美味しい鶏肉はあるのだろうか。

4/16(木)

朝食後、APIX(役所)へ。

以前申請していた「外国人登録許可証」を受け取りに行くも、まだできてないから来週また来てくれとのこと。
やはり役所関係は予定通りにいかないことが多い(笑)

その後は韓国人の友人とランチ。
彼はセネガルの太刀魚を韓国へ輸出しているのだが、今年は太刀魚が不作のようでここ3ヶ月で1コンテナしか出せていないようだった。

その後は、新しい住居の住所の証明証を取りにいく。
こちらは即時発行してくれた。

近くの魚市場で小さめの鯛を5匹購入。
これが約60円。

それこそ、日本に鯛とか輸出したら面白そうだな~と思ったり。

夕食は、コロッケと鯛のつみれ汁、鯛のフライ。
残ったつみれ汁で雑炊を作る。

これが、旨い!
コロッケはこれが3度目だが、セネガルはじゃがいもが美味しいからか、コロッケは本当に美味しい。日本で作るよりも美味しい。
フランスパンをミキサーにかけてパン粉を作っていることが美味しい理由かもしれない。

鯛の料理も美味。

日本では鯛なんてほとんど調理したことなかったが、出汁がものすごい出るので、吸い物でも鍋でも揚げ物でもなんでも美味しくなる。

4/17(金)

朝食後、警察署へ。
バスを乗り継いで約1時間半かけて到着。

警察署では、引っ越しのための、会社書類の変更をしようと思うも、今日はもう終わりだという。

「今日はもう終わりって、まだ11時前なんですけど・・・」
とにかく、月曜日にまた来なさいとのこと。

セネガルはイスラム教の国というだけあって、金曜日でも役所関係は一部の業務しか行わないことが多い。
今回もきっとそれが理由なのだろう。多分。。。

また、1時間半かけて帰宅し、家で昼食を食べ、今度は買い物+レストラン物件探しへ。
物件は1軒「この場所でできたら最高だな~!」という場所を発見!

今日はオーナーさんがいないということで家賃はわからなかったが、家賃次第ではここはアリだなと思う。

帰宅が遅くなってしまったため、夕食はあるもので野菜炒めを作って適当に済ませた。

4/18(土)

今日はランチをセネガル唯一のタイ料理屋で食べようと朝から気合が入る(笑)

このレストランの事は前から知り合いから聞いていて、1軒家をリフォームして、かなりお洒落なレストランだそうだ。
オープン当初は全然お客さんが入ってなかったそうだが、最近は連日満席の勢いらしい。

これは調査も兼ねて見に行かねばとずっと思っていた。

のだが・・・・。

12時にレストランに到着。
しかし、まだ開店している様子がない。

セネガルは昼食の時間が遅いので、「まだ開店してないのかな?」と思っていた。
すると、門の内側から声がした。

「開店まではまだ時間がありますよ。」
「あ、そうなんですか。何時開店ですか?」

「19時。」
「えっ?もう一度いいですか?」

「19時。」

ガーーーン。
どうやら、ランチ営業はやってないらしい。

仕方がない、今度また出直してこよう。

外観の写真だけパシャリ↓
セネガルタイ料理
(確かに一軒家を上手く使っている様子)

せっかく楽しみにしてきたのだが、仕方なく近くの食堂へ。
するとそこで意外な出会いがあった。

セネガル人父親とフランス人の母親のハーフの40代ぐらいの男性が話しかけてきた。

なんでも、ラグビーのコーチをしているとのことだった。
しかも、セネガルのナショナルチームのコーチらしい。

明日、セネガルでも有数なスタジアムで練習があるから、「よかったらおいでよ!」とのこと。
せっかくだし行ってみようと思う。

和心が開業したらラグビー選手たちが来てくれたらいいな~と淡い期待を抱きつつ(笑)

その後、セネガル最大のショッピングモール「sea plaza」へ。
別名、セネガルのららぽーとと勝手に呼ばせてもらっている。

ここは本当に高級店ばかりで、着ている人たちも服装がちょっと違う。
しかも、ボーリング場やビリヤードもあったり、全然セネガルっぽくない場所だ。

sea plazaの様子↓
セネガルショッピングモール

ここのスーパーマーケットで豚肉を買い、今日の夕食にすることに。
帰宅後早速、豚肉を生姜焼きにして作ったのだが、これは美味しい!

豚の生姜焼き↓
セネガル豚肉

鶏肉と違って臭みも少ないし、今度はこの豚肉を使ってとんかつを作ってみようと思う。

2.今週のアフリカ

今週僕達にとって嬉しいニュースが舞い込んできました!
それは「セネガル観光ビザの撤廃」です。

元々セネガルは観光でのビザは必要ありませんでした。
しかし、2013年7月より突如ビザが必要になったのです。

他の西アフリカ諸国は全ての国でビザが必要なので、「まぁ仕方ないかな。」と思っていました。
しかし、今月セネガルのマッキー・サル大統領が観光ビザ撤廃を宣言したのです。

これにより一部の外国人はビザが不要になります。
日本人もこれに該当します。

これにより、入国の際のビザ代52ユーロ(約7500円程)を支払う必要がなくなり、ビザ取得の手間も省かれます。
恐らくヨーロッパからもより観光客が訪れるようになるでしょう。

和心にとってもこれはとても嬉しいニュースです。

もちろん、日本からもセネガルにより来やすくなったと言えるでしょう。
ですので、これを機会に是非セネガルへ遊びに来てくれる人が増えたら嬉しいです。

3. 1歳息子のアフリカ物語

息子がセネガルに来て、早くも1ヶ月半が経ちました。
有り難いことに相変わらず健康で、こちらの生活にも慣れてきたように思います。

そして、人見知りの性格も、少しずつ変化がありました。

アパート契約の時大家さんの家に連れて行った時、3歳の女の子がいました。

息子はずっとその子が気になっていたようでしばらくすると、「一緒に遊ぼうよ!」と言わんばかりにちょっかいを出し始めたのです。

そして妻がその女の子を抱っこすると、1歳半の息子も負けじと3歳の女の子を抱っこしようとする。

寝ている女の子に顔を近づけて、笑いかける。

まさか、恋に落ちたのだろうか?

なんだけど、その女の子は照れていて恥かしそうにしていました。
少し嫌がっていたのかもしれません(笑)

そうこうしている内に5歳位の男の子たちが3人やってきました。
今度はその子たちとも遊ぼうとし始めました。

どうやら、大人はまだしも、子どもに対しては慣れてきたようです。

また、他にも外で出会う子ども達とは比較的コミュニケーションを取ろうとするし、
やはり子どもは子ども同士が一番落ち着くのかもしれないですね。

そんな息子の成長を感じた1週間でした。

4. なんでも!「Q&A」

本日は初めてご質問をいただいました!
Y・Kさん、ありがとうございます!

質問内容は下記の通りです。

「原田さんの話を聞いてる限り、アフリカが危ないという話がほとんどないのですが、実際はどうなのでしょうか。噂では日中も出歩かないほうがいいという話を聞いたので。。」

これに対して僕の答えは、

「アフリカと言っても国が54カ国あり広いので一概には言えませんが、少なくともセネガルは首都のダカールを含めて安全だと言えますし、危険な目に遭うという話もあまり聞きません。

ただ、最近は銃を使った犯罪も起きているようなので、やはり警戒心は持っておく必要があります。
まぁでもセネガルに関しては日中も出歩いてはならないということはないです。」

アフリカが危ないというのは、もう完全にイメージが植え付いちゃってますからね~。
セネガルはその点平和でとても過ごしやすいです。

ただ、他の国だと治安が悪い国もあると聞きます。

例えば、西アフリカの人たちは「ナイジェリアは危ないから行くなよ!」ということはよく言っています。
ただ、僕自信も実際に行ったことがないので本当のところはわかりません。

ちなみにセネガルの人は僕がバスに乗って街まで行くというと、「バスの中はスリが多発してるから止めたほうがいい!」と言うのですが、実際に乗ってみるとみなさん良い人達ばかりでスリに遭ったりなんてありません。

そう考えると、ナイジェリアも大げさに言ってるような気もしますが。。。

百聞は一見に如かず。ということで、機会があれば、是非セネガルに来て頂きたいです!

Y・Kさん、ご質問ありがとうございました!
また是非よろしくお願いします!

5. 2018年の原田より

この頃はひとまず自分たちの住むアパートの契約が終わりほっとしていました。

もうすぐスタッフの小林と斎藤が来る状況で、ほぼワンルームの今の家は狭すぎる。
そんな中家賃も安く場所もなかなか良かったのでほっとしていました。

ただそれと同時にアパートの契約金を支払ったらその金額が約9万円。
他にも出費が多く、どんどんどんどん口座からお金が減っていくのを見ていて辛くなってきた時期でした。

なんせこの頃の僕らは売り上げを1円もあげてなかったのです。

レストランの物件探しもそうですが、「とにかくお弁当販売を始めなければ・・・」そんな状況でした。

ただ、今思えば無謀だなというか、ロクに原価計算もせずになんとなくざっくりで値段を決めて日本大使館などにチラシを持って営業に行こうとしていました。

幸い大使館の方々は僕らのお弁当を心待ちにしてくださっていたので本当に有難かったです。

今思えばよくやってたなーと思います(笑)

それでは今週はここまで。次回分はまた来週の火曜日に更新予定です!

この記事を書いた人
原田 翔太

日本食堂「大和」「和心」代表。
2児の父/ダカールTV/セネガル起業12年目
2015年からセネガルの首都ダカールに家族で移住しています。

セネガル日本食堂「和心」2017年4月グランドオープン。
2号店レストラン「大和」2024年2月プレオープン。
※大和は週3日木~土曜日のディナー営業のみのプレオープン中です。(2024年3月現在)

インターン生募集中!
大和、ゲヌ、ビサップの3団体からプランをお選びいただけます。
詳細はお問い合わせください。

YouTube「ダカールTV」を不定期で配信中。

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